なぜ最初はトラブルが多いの?

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 何かを始めると、初期はトラブルが多く、安定するまでに、ある程度の対処や時間が要します。
 あえて、抽象的な文章にしたのは、既に標準化された規格にあり、たいていの事に当てはまるからです。

↑初期はトラブルが多い事をしめす故障率曲線(バスタブ曲線)※信頼性工学用語
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故障率曲線(バスタブ曲線)とは

 工学分野では、信頼性工学で故障率曲線があり、さまざまなモノの初期導入時が故障発生率が高く、次第に安定してきて、しばらくは偶発的な故障のみが発生する期間が継続します。
 ある程度の消耗期間や時代背景の変化で、故障やトラブルが発生してくる限界時期があり、更新時期に移行します。

 故障発生率を縦軸に、時間横軸にグラフにした場合に、故障率の変化をしめす曲線の形が浴槽の形に似ている事から、バスタブ曲線とも呼びます。

バスタブ曲線の例

 日常生活において、新しい生活様式を導入した場合に、何かと最初はトラブルが多くて、一つひとつを解決していけば、それが新たな日常になって、安定した期間が継続します。
 その後、時代背景の変化で生活様式を変化しなければならない時期になれば、それは更新時期となります。

 モノやサービスは関係なく、例えば、新事業展開の場合でも、最初は想定外のトラブルが発生して、そこから気づきを得て、改善され安定していきます。
 そして時代背景にそぐわなくなった場合は、更新時期になり事業の見直し時期となります。

バスタブ曲線の応用事例

 最初は抵抗勢力でもいてるのか?と思うくらいに立ち塞がる壁が多く発生して、問題の抽出や、課題解決ができない方は、そこで投げ出してしまい、人としての成長はありません。
 切磋琢磨して、壁を乗り越える事ができた方だけが、次のステージに進めます。
 その結果だけを妬むのは不公平ではなく、自己努力をしない事を棚に上げて、不平不満ばかり考えてる残念な方になります。これから必要とされている人材ではありません。

 コロナ禍で、切磋琢磨している方と、何も対応しないで責任転嫁する方を多数お目にかかっています。前者の方々の成長の度合いが素晴らしく、また格差が発生する仕組みを目の当たりにしています。

 今、自己努力で日常を苦労されて切磋琢磨されてる方は、毎日が新鮮であり、それなりに達成感や好循環を感じておられると思います。
 ですが、一方で不平不満ばかり仰って従来の事ばかりに拘っている方からは、閉塞感しか伝わってきません。閉塞感で悪循環にならないか心配ですが、とても残念ですが後退や去っていく方もおられます。

標準化され従来からある考え方

 具体的な現実の話に転回しましたが、何をするにしても最初は知らない事や小さな失敗があって当然で、そこで学び改善する事がそこでのノウハウとなり、豊かな知性を育みます。
 それが信頼性工学の故障率曲線で、法的根拠に基づく日本産業規格の「JIS Z8115 デペンダビリティ(信頼性)用語」に定められているのです。


まとめ

 新しい事を始めて、最初から満点の結果を求めず、小さな失敗で落ち込まないで、それが当たり前なのだという事を認識していただくと、改善にもつながり、継続にもなります。

 大切なのは、「何にでも最初はある」という当然のことを認識して現実と向かい合い、最初はつらい時期がありますが、そこはノウハウなどの情報収集ができて改善期間でもあるという前向きな捉え方です。

参考リンク

  • 作成:令和2年10月10日
  • 文:能登 健
  • 出典元:厚生労働省、日本産業標準調査会
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    消費者問題と、デジタル分野に詳しい、大阪で活躍するファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ料金相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
    不当な契約があれば解約の上、行政の消費者相談窓口を案内している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。

    社会課題を解決するために、問題と向き合い深掘りし、組織を横断して、時には政府に意見し、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)