【注意喚起】 LED照明器具の“ちらつき”現象(フリッカー)による健康被害に注意!

3094

 LED照明器具の普及で、省電力化と長寿命が進む一方で、品質の悪いLED照明器具での“ちらつき”現象(フリッカー)による、健康被害が発生しています。

 フリッカーとは、照明器具やディスプレイのような発光装置で発生する細かい“ちらつき”現象のことです。LED電球・LED照明でも、ちらつき・フリッカーが起こります。

現状の法規制の対応

 安全衛生法では、「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」基発0712第3号で、作業環境での照明の点滅などがないように明記されています。

 情報機器作業に関係ない場合でも、職場などには安全配慮義務がありますので、健康被害が発生する事を知りながら改善しない場合は、職場の労働災害事故として、扱われる場合があります。

LED照明器具の市場の現状

 省エネ照明器具を購入する場合に、国内メーカーの国産品で保証期間が長期間であるものと、驚くほど安価な商品があります。

 何が異なるのか? それは品質(購入してからの消費者への効果)です。

 国内メーカーの国産品で保証期間まで長期間を表示している商品は、“ちらつき現象”などのフリッカーが、人が感じることが無いよう設計から製造、出荷検査まで、品質基準がメーカーにて定められており、品質基準から外れた不良品が消費者に渡りにくいような仕組みづくりをしています。

 一方で、廉価品は問題が発生しないものもあれば、購入したLEDランプが全て“ちらつき”が発生する場合があり、品質にばらつきがあります。
 健康被害が発生した場合は、“安物買いの銭失い”になる場合が多くあります。

 よくあるのが、Amazonなどの通販サイトで、安価に販売されている照明器具が、消費者から悪いレビューが記載された場合、商品名を変更して新しい商品として、また出品され、消費者の使用した感想などがわからなくなります。

 特に照明器具で文字やモノを照らして作業をする場合は、消費者の使用した感想が重要になりますが、メーカーの信頼度や品質も重要な要素になります。


まとめ

 デスクランプや投光用の文字やモノを照らして、その照らされたモノを見る事を目的にする場合は、LED照明器具の“ちらつき”を考慮せずに、廉価品を購入すると、健康被害に発展するリスクがあります。
 十分に検討した上で購入を検討してください。

参考リンク

  • 作成:令和2年10月11日
  • 文:能登 健
  • 出典元:厚生労働省
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    消費者問題と、デジタル分野に詳しい、大阪で活躍するファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ料金相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
    不当な契約があれば解約の上、行政の消費者相談窓口を案内している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。

    社会課題を解決するために、問題と向き合い深掘りし、組織を横断して、時には政府に意見し、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)