“情報にうとい”では済まされない時代に…
なんとなく契約した事が多過ぎて、毎月の支払いが増え過ぎて、どうしたらいいのか、アルバイトをしたらいいのか迷ってるよ。


それは、それぞれの契約がご自分で支払う事に責任を持って、そのために自分自身にとって本当に必要な契約が、判断できていない状態じゃないでしょうか?
支払いを続けるために、さらなる労働をしようとしてるのですね。
それはおかしなことです。
今の収入と、アルバイトで毎月5万円増えれば、いいんだけど空き時間に5万円はなかなか大変そうで…


定期的に働くくらいなら、その時間をそのなんとなくの契約内容を十分理解して、自分自身の生活スタイルを振り返って、本当に必要なものが、適正化を検討するといいですよ。
でも、支払いに追い詰められていて、一つひとつを冷静に精査検証するなんて、できないよ。お金がないと不安だよ。


支払いをする事は当然のことだけど、自分自身という個別事案の支払い内容を見直さなければ、いつまで経っても支払い続けなければならないですよね?
今後もなんとなくの契約は、増える一方ではありませんか?
そんな気がするから、ずっとアルバイトしなきゃいけなくなったのよ。
自分で精査検証するなんてしたことないし、出来る気もしないわ。


じぁあ、質問を変えるね。
あなたと同じ境遇の人がいて、その契約内容の精査検証と相手に適正化して、余分な支払いを減らすアルバイトを月5万円でお願いされたら、どうする?
そりゃ、お金を稼ぐためなら、やるよ。
そんなにくれるのなら、頑張るわ。


それの相手との2人の関係を、あなた自身の事として置き換えて考えてみてください。
何かできないことありますか?
あ…それなら、私にでもできそう。
それに、支払いを減らせばアルバイトをする必要もなくなる!


そうでしょー!
仮想の相手を作って、冷静に考えてみることで、根本的解決になっていないことに気がついたね。
本当だわ、目からウロコだわ!
とてもわかりやすい!


いろんな支払いの契約を一つひとつ丁寧に調べていかなければならないけど、適正化して解決するたびに、支払いが減るから、インセンティブ(報酬)が入るのです。モチベーションが上がりますよね!
だから、解決する度に熱心になっていくはずです。
でも、何を参考にしたらいいのかわからないよ。


それは、それに関する情報を収集して、理解して、信頼性もわかってくるし、そして自分自身に合っているものを探すという作業だよ。
なるほど、Google先生に質問したりして、情報を収集比較して深掘りしていく事が大切なのね。
できそうな気分になってきたわ。
というか、自分だけの問題だから、自分が分かってて、自分が責任持ってしなくちゃならないのね!


そうなんです!
それが、実は自立した個性の実現というか、余分な支払いが減ったおかげで、心と時間にゆとりが出てくるし、人間として、本来の文化的な営みを楽しめるようになるりますよ。
山林で熊に出会ったらどうするか?「死んだフリをすると助かる?」昭和の時代はそんな事が本当に正しいとまかり通っていました。※命に関わる重大な危険なことですので、絶対にマネをしたり、冗談でも教えるつもりで言うことはやめてください。
平成に入り最も価値が上がったのは、紛れもなく情報です。それは情報入手のスピードが上がり、あらゆる事が調べればわかり、さらに取捨選択すれば良い情報の積み重ねで、消費生活だけでなく、あらゆる場面でのモノやサービス、選択肢が変わるようになったのです。
情報を入手することに無関心な人や、情報を収集する事が困難な環境にある人を一部で “情報弱者”と呼ばれており、実際に“情報にうとい”人は情報を持ち合わせていない事と合理的な判断力が欠ける事で、一般の消費生活においてさまざまな弊害に巻き込まれています。
“情報にうとい”とされる “情報弱者”の弊害の例
- 一般の消費生活(商品やサービスの購入や契約)において相場よりも高く支払うことが多い。
- ネットワークビジネス等の悪質商法に騙される。
- 悪質商法に騙されている事に気がつかないので、疑いをを持って誰かに相談することなく、何度も同じ騙され方をし、被害が増大する。
- ネットワークビジネス等の悪質商法を信用して、手当たり次第に何度も他人を勧誘する。そして、加害者側になってしまう。
- 自分で物事を調べる事が苦手で、自己解決ができない。したがって騙されやすい。
- 新しいモノに対して情報を持ち合わせてないため、調べる事なく拒む。そして、社会背景の変化についていけなくなる。
- インターネットやテレビやラジオで発信されている情報を、そのまま正しいと鵜呑みにして、なぜか失敗することが多い。
- スマホの機種変更にショップに行った際に、店舗で利用可能な無料のWi-Fiで、料金プランの仕組みや比較などの家計支出の見直しをすることなく、無料動画や娯楽などで時間を過ごす。
- スマホやパソコンのセキュリティに問題が生じて、本人の意に反してアカウントが乗っ取られ、ウイルスメールを大量送信し、第三者に迷惑をかける。
- 誤った情報を他人に押し付けて、人間関係を壊してしまう。
前述項目の解説
情報を軽んじるが故の経済的な被害拡大に発展するケース
本人の被害のケースは、①,②,③,⑧,⑨,⑩で、①,②,③,⑧については、情報の格差が経済格差に強く寄与している事がわかります。
無知で倫理観が低く加害者になるケース
②,③,④,⑦,⑨,⑩については、法令遵守意識が低く判断力に問題が発生しているものであり、④,⑨,⑩については情報を軽んじているが故に、加害者側になる可能性が高くなります。
違法行為や実被害の拡大になるケース
④は特定商取引法違反の疑いとなり、犯罪の加害者になる場合があります。
⑩の例としては、誤った健康情報で本人または他人に健康被害を及ぼす可能性があります。また、他人に病気に対して効果があると説明をして商品を勧めた場合は薬機法違反の疑いとなる場合があり、違法行為になる場合があります。
まとめ
時代の進歩で“情報の価値”が向上しているにもかかわらず、自分自身は“情報にうとい”というだけでなんとなく過ごし、その結果の弊害として経済格差や被害者、そして加害者を生み出しています。
これこそが、平成における一般の消費生活(経済活動を伴う生活)の社会問題です。
- 作成:平成31年2月23日
- 文:能登 健
- 絵:いらすとや