【MNP注意】 消費者のMNP(携帯電話の番号ポータビリティ)の意思を無視して、違法な通信会社の長時間引き止めが横行!!

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物価高騰でくらしの中の節約が急務

 最近は、あらゆるものが物価高騰で、何とか節約できるものは、よく検討して行動する消費者が増えています。

 中でも、スマホを中心とした通信料金は、自分に合ったプランに適正化することで、かなりの節約額になります。年間で数万円の節約額なら、みなさん行動しますよね?

携帯電話の通信会社の乗り換え時のトラブル事例

 私が携帯電話の乗り換え相談対応したお客さまで、MNPの予約番号の取得のために通信会社へ電話したところ、30分以上の同じ内容の引き止めの説明が繰り返しされ、とても不快になったとおっしゃってました。今後は以前の通信会社とは一切関わらないようにしたいと、憤慨されて本当にとても不快な思いをされました。

 消費者がMNPで他社に転出する意思が明確で、予約番号の発行を申し込んだ場合は、引き留めは一切禁止されています。

 ウェブサイト上でMNPの予約番号の発行は無料です。電話や店頭では1,000円が上限として費用がかかります。

よくある具体的な悪質な手法

 特定の通信会社でよくあるケースが、消費者が、ウェブサイト上でマイ●●●●●●でMNPの予約番号を発行しようとすると、エラーコードが表示されます。

 エラーコードの意味がわからないため、MNPの申し込みを電話で問い合わせると通信会社のオペレーターから執拗な引き留めの説明が繰り返されます。

 MNP予約番号の取得をあきらめさせる強い熱意を感じさせ、MNP転出の手続きがかなり難しいと誤解を与えています。

 通信事業者は、消費者がMNP予約番号を取得までの所要時間について、不必要に長期間要すると誤解を与えることがないように対応しなければなりません。

 これは通信会社へ直接電話しているため、販売代理店などは関係ありません。電気通信事業者が直接的に違法行為を行なっているのです。組織ぐるみで悪質な対応をしてるとあきれますね。

※総務省「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」は、令和3年4月1日から適用

対面や電話問い合わせは避けてウェブサイトでの契約に

 このような違法行為が当然のように横行している電気通信事業者や販売代理店とは、お付き合いしたくないですが、現在の高度情報化社会では、通信サービスの利用がくらしに欠かせなくなっています。

 消費者は悪質な事業者に対抗するためには関連法令を予め調べて違法行為をすぐに指摘して辞めさせるくらいになれば良いですが…実際には皆さんはそうはいきませんよね。

 そこで、販売代理店など対面での契約などの場合は、別のスマホでの一部始終の録音をお勧めします。違法行為や不利益が発生しなければ、削除してください。店舗内などのやり取りの録音があれば、総務省へ情報提供する際に証拠として役立ちます。

 それでも対面でのやり取りは嫌な方は、ウェブサイトにて手続きすることをお勧めします。

 スタッフとの距離感もありますし、ウェブサイトでの契約となると、選択肢がかなり広がります。その分、消費者には自分に合った通信プランを比較検討し、見極める力が求められます。

今後はMNPの手続き方法が変わります

 実は、MNPの予約番号の取得は、消費者の自由な選択をさまたげて、MVNOへの転出など健全な市場価格競争を阻害していると指摘されています。

 その対策として、令和5年間4月から転出先の通信会社にてワンストップで可能になるように試験運用が始まり、同年7月を目処に開始されます。

 ですが、みなさんよく考えてください。

 今でも違法行為が横行してマナーが悪い通信業界が、転出先だけでの手続きのみでMNPが可能になると、販売代理店や家電量販店、出張店舗などの付近で、キャッチセールスが横行することが簡単に想像できますよね。

 電話勧誘や訪問販売などが横行し、メリットや低価格ばかりをアピールして、重要な都市部の移動中や郊外などの通信のつながりやすさなどの通信の品質の説明がされないことが今後も予想されます。

 ちなみにキャッチセールスは、特定商取引法で一度断ると再勧誘は禁止になっています。
 それでも再勧誘が続いたり、契約をするまで帰らせないなどの退去妨害があった場合は、すぐに警察へ連絡してください。

騙されていると感じたら、それは消費者被害

 消費者問題とは、事業者側の情報量(情報格差を利用した不利益事実の不告知など)、交渉力(執拗な勧誘など)、経済力(違法な利益提供)で、消費者と圧倒的な格差があり、民法の特別法である消費者契約法では、無効取消ができる場合が多くあります。

 ですが、政府の霊感商法対策で消費者契約法が改正されても、その無効取消をどのようにすれば良いかは、事案ごとにケースバイケースになり、消費者ホットラインなどの消費者行政に相談したところで、原状回復になります。

 そもそも消費者は実現したい願望があり、事業者と契約しますが、そこで消費者トラブルが発生して、消費者行政が被害回復のあっせんなどをしても原状回復までしか対応してもらえない社会構造的な矛盾があります。

 そのような消費者の自己実現は、ファイナンシャルプランナーなどの中立性を確保し利益誘導のない、国家資格を有する家計の専門家に相談しなければ、相談者の個別の適正化は難しいものです。

 消費者の自己実現の願望が強ければ、消費者自らが前提となる知識を理解して、事業者との契約に挑むことが本来あるべき姿です。

 ですが、契約が簡単そうに見えて、内容が複雑すぎて騙された感があり不満が多くあるのが現状の通信業界の闇です。


まとめ

 通信サービス手続きは、できるだけ対面や電話問い合わせを避け、ウェブサイト上で実施するようにしましょう。

 大手4社の移動体通信事業者(MNO)は、全て同じではありません。特に誤解されているのが、楽天モバイルだけが通信エリアに問題があるように思っている方が多いです。ですが10年前に繋がりやすいプラチナバンドを確保したソフトバンク系(ワイモバイルも含む)は郊外では、通信設備の拡大が追いついておらず、3Gになることもしばしばあります。

 最近では楽天モバイルの電波(au回線ではない)が届いているのに、ソフトバンク系が届かないといった逆転現象が起きており、通信品質面で楽天モバイルが設備投資しているため短期間で追いついてきています。
 私の個人的な見解ですが、ソフトバンク系は楽天モバイルに抜かされるのも時間の問題と考えてます。

 このように、既存の大手3社の通信料金が同じ価格帯であるからと、通信品質が同じと誤解しやすいですが、実態は品質に優劣があるにも関わらず、他社と同じ価格で割高なサービスを長期間継続して利用している方も少なくはありません。

 高額な通信料金を支払うのであれば、それに見合った通信品質が必要です。

 販売代理店のスタッフに相談したところで、どうにもなりません。
 そこで他の通信会社を利用されている方につながりやすさを聞いてみるのも良いかもしれません。他者に耳を傾けることは、簡単で大切です。

参考リンク

  • 作成:令和5年3月15日
  • 文:能登 健
  • 出典元:総務省、消費者庁
  • 画像:いらすとや、ぱくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)