健康食品やサプリメントで病気は治りません!

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 健康食品やサプリメントなどのTVCMを見ていると、あたかも病気などが治ると効果を告知しているように見えます。
 ですが、病気などに効果あるとは一切告知(表示)していません
 とてもまぎらわしいですね。

 健康食品とは、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品など、表示において国が一定の基準を設定しているものがあります。ですが、これは健常者が利用する食品であり、病気などの方には適しておらず、利用する場合は医師か薬剤師の相談が必要です
 その他の健康食品やサプリメントにおいても、健常者にしか利用を目的としておりません。

「個人の感想」が反復されることで判断力が誤る場合も

 TVCMや販売方法で、消費者に対して効果があるように思えてしまうような告知をしているものが散見されます。「個人の感想です」と誇大広告のような注意書きがありますが、反復的に訴求されるTVCMでは消費者が見落としてしまいかねない状態になっています。まぎらわしい告知は、消費者庁や消費者団体などから是正を促されています。ですが、次から次へといくらでも新たな商品が出てきます。

 TVCMでこのCM終了後30分以内はキャンペーン価格など、期間限定で購入契約を急がせる商品内容は、定期購入が条件になっていないか確認しましょう。

 インターネット通販や連鎖販売取引での購入の場合は、購入前や購入後のサポート体制が整っているか確認ましょう。
 海外から輸入しているものであれば、トラブルがあった際に対応してもらえません。

テレビ番組の情報の鵜呑みは危険!

 テレビ番組で、医師などが個人的な見解で、この食品を食べると〇〇に効果があるとされていると、テレビ番組制作側の都合の良い編集でインパクトがある部分のインタビューだけを繋ぎ合わせて、視聴者に極端な情報を与えなねないどころか、バランスの良い食生活を阻害して健康被害が発生する恐れや、エスカレートして特定商品の品不足にもなりかねません。

 これは、その分野に公正なある程度の知識を持ち合わせていなくて、消費者が適正な判断ができないことにつけ込んだ、付け込み型の悪質商法です。

 テレビ番組の情報を鵜呑みにせず、話半分でバランスの良い食生活と、無理のない生活習慣に努めましょう。


まとめ

 健康食品やサプリメントを病気などに効果があると告知(表示)するのは違法行為です。

 また長期間継続購入を求めているものが多く、経済支出が高額になりますので、先に医療機関へ相談することをお勧めします。

 怪しい勧誘や消費者被害にあった場合は、消費者ホットライン:局番なしの188(いやや)へすぐに相談しましょう。

  • 作成:令和2年2月6日17時
  • 文:能登健
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    消費者問題と、デジタル分野に詳しい、大阪で活躍するファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ料金相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
    不当な契約があれば解約の上、行政の消費者相談窓口を案内している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。

    社会課題を解決するために、問題と向き合い深掘りし、組織を横断して、時には政府に意見し、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)