【あなたの家族は大丈夫?】 相談スタッフや介護スタッフへの立場を利用した一方的な過大要求や暴言は犯罪です!

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 相談者に対応する場合は、傾聴していると最初の1時間は目的と関係のない主張を繰り返しされ理不尽なことがありますが、通常の方では1時間も思いやりをもって否定する事なく傾聴すると、本来の会話ができるようになります。

対応困難者とは

 高齢化が進んでくると、どうしても自分本位になり、相談対応者はルールなどをていねいに説明しても理解がえられない場合があります。

 また、相談スタッフとして相談者に先入観を持たず、平常心で質問などにていねいに応えていくに比例して、自分にとって反抗しない都合の良い人物と思われます。そして、少しでも自分の主張とちがうことがあると、一方的に人格を否定するような発言や侮辱、暴言をする傾向が多くあります
 これを対応困難者として扱い、「傾聴」から「相談終了」へと対応を切り替えています

 それでも中には、説明内容を一切聞かず、社会通念から逸脱した主張や要求を繰り返すためだけに、何度も連絡や訪問してきたりと、相談スタッフにダメージを与えることが目的に変化し、相談スタッフへの個人的な負担が増大し傷つき精神的に疲弊することが社会的な問題になっています。

相談だったはずが、他人にダメージを与えることが目的に…

 以前から、訪問介護などの現場ではよくあり、サービス提供者で立場の弱い介護スタッフは、一方的に理不尽な扱いを受けて傷つき、事務所などへ帰ってきてから報告の際に泣いていることも少なくありません。
 当然ながら、メンタルヘルス疾患などの原因にもなっており、高齢者などを中心とした関わりのある相談員やスタッフなどは、日々心労が絶えなく担い手不足の要因となっています。
 これが高齢者などへの支援を必要としている方への因果応報となっているのであれば、とても残念なことです。

行政での対応例

 実際に、消費者庁からは令和3年2月24日に、「対応困難者への相談対応標準マニュアル」について公表しました。公表に踏みきらざるえない理由は、相談員が1人の対応困難者に掛かりきりになることにより、他の相談者の相談機会(時間)を失っていることと、相談員の精神的な疲弊など深刻な問題になっており、通常相談の対応がひっ迫する要因になっているためです。

 当然ながら、相談員などの立場の方は、相談者に寄り添って悩みやトラブルを解決に導くアドバイスをします。

 相談者の悩みやトラブルを解決に導くために、専門的な知識やノウハウもって、相談員は誠意を持って対応しているのです。

 あえて感情をさかなでするようなことはすることはありませんし、対立関係にあるわけでもありません。 

筆者の体験談

 筆者が立場上、時々遭遇するのは、ていねいに傾聴している事に付け込んで、自分自身の事は棚に上げて、次から次に過大要求をしてきたり、暴言や罵詈雑言を浴びせかけたりしてきます。
 こちらが思いやりを持って無理由で下手(したて)のスタンスで傾聴している事を無視して、侮辱してくる方もおられます。
 そうなると相談者は相談内容はどうでもよくなり、相手にダメージを与えることが目的になり、なかなか話を切り上げようとしません。時間を大幅に拘束してくるのです。

 そして、先日に話を終えたはずが、後日に同じ話を延々とされるためだけに連絡や訪問してきて時間を拘束してます。
 こうなると時間をかけて傾聴をしたことが全く効果なく、相談者の相談内容に応じてていねいに話しても理解を得られないばかりではなく、要求に合意したことすら覚えていません。
 さらに過大な要求を繰り返しされ、本来の目的が何だったのかは重要ではなくなってきます。

いき過ぎた過大要求は犯罪です

過大要求は強要罪(強要未遂罪)、第三者がいる場所での、長時間の侮辱などの人格否定は、侮辱罪となり、刑事罰の対象になります。

反論しない立場を利用して相手を傷つける行為は乱暴で、DVや「弱いものいじめ」と同じ悪質な犯罪

 そもそも相談スタッフや介護スタッフなど、反論しない相手だとわかっていながら、過大要求ら暴言などをする行為は乱暴で、DVなどの弱いものいじめと何ら変わりありません。

 これは認知能力や合理的な判断能力がある人間は、絶対にしてはならない事であるのと同時に、刑事罰がある事を周囲の方がしっかりと理解しておく必要があります。また相手からは民事で損害賠償が請求される場合があることもあります。

決して他人事と思わず一緒に考えましょう

もし、あなたの大切な人がそのような支援する立場であるが、侮辱や暴言、過大要求を受けて傷つきメンタルヘルス疾患になったら、あなたならどうしますか?


まとめ

 このような高齢者などの相談対応困難者は、逆に悪質業者に上手におだてられて利用されやすく、被害にあった場合にご家族に隠す傾向があるので、周囲の方は大変と思いますが注意深く見守ってください。

 また、相談者ご本人が相手に不快な思いをさせ過ぎて罪に発展する前に、周囲の方が注意をそらすなど、やめさせるように未然防止をしましょう。

参考リンク

  • 作成:令和3年6月22日
  • 文:能登健
  • 出典元:消費者庁、社会福祉協議会など
  • 画像:いらすとや、ぱくたそ

能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    消費者問題と、デジタル分野に詳しい、大阪で活躍するファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ料金相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
    不当な契約があれば解約の上、行政の消費者相談窓口を案内している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。

    社会課題を解決するために、問題と向き合い深掘りし、組織を横断して、時には政府に意見し、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)