【欲望注意!】 転売は簡単にはもうからない! もうけるために深みにはまっていき…

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 人気があり品薄の商品を自らが使用しないで、フリマサイトなどで転売する目的で小売店などで購入し、欲しいと強く望んでいる消費者(需要家)に、メーカー希望小売価格以上の高額な価格で転売して、高額な利益を得る個人やグループが増加している影響で、人気のある期間は商品が通常の価格では手に入らないといった社会問題が発生しています。

転売の代名詞となったPS5

 この代表的な例はSONYの据え置き型テレビゲーム機のPS5本体で、メーカーや販売店では一人で多数の購入(買占め行為)を防ぐために、さまざまな対策を実施しています。
 ですが、根本的な解決にはならず、PS5本体が販売開始からしばらく経過し、コロナ禍の巣ごもり需要があるなかで、今もなお購入を予定していた多くの消費者には商品がいき届いていません。

健全なPS5の新規ゲーム市場拡大を阻害

 そして転売市場で多く流通在庫があり、多くの消費者が未入手であることから、発売予定のゲームタイトルがあまり増加していません。
 PS5の良質なゲームの市場成長が進んでいないことで、新しいゲームタイトルは海外向けの作品が中心になっています。

転売市場の流通在庫が多く、消費者は離れ人気は転売の話題だけに

 今では、プレイしたいゲームがあるからPS5が欲しいといったゲームユーザーの声は減ってきています。
 日本国内のPS5の人気は、転売市場での高額取引に影響されていて、実際には多くの消費者に価値のあるものなのか不確かな状況になっています。

一度成功すると、多くの時間とお金と労力を使って継続するケースも

 単価が高額で利益も大きいPS5での転売で一度儲けてしまうと、次も同じように人気商品を探しては大量に購入して、自ら使用せずにフリマサイトやオークションサイトを利用して高額で転売する行為を継続する傾向が高いようです。

 例えば、名店のカップラーメンだったり、人気があるプラモデルであったりと、趣味や日用品など問わずに転売行為を繰り返すようになります。
 転売で利益を出し続ける、常に成功を継続することは簡単ではありません。

転売には資金が必要で、売れ残りが発生すると貯めていた利益が一気に減る

 まず転売に限らず商品を購入する場合は、当然ですが資金が必要です。人気のある商品を複数の販売ルートで予約購入する場合は、クレジットカードで登録が必要で、購入限度額まで購入予約をされるでしょう。

 高額転売ができると見込んでいた商品が予想より多く販売されており、高額で転売できず利益が出なかった場合は、フリマサイトなどの利用料金が上乗せされるため、赤字になることもあります。

フリマサイトなどの大手プラットフォーマー以外での取引情報をSNSなどで探し始めると…

 フリマサイトなどでは利用料金がかかる為に、リスクがある事が分かって、そこで手を引けば良いのですが、SNSなどで情報を探してしまうと、プラットフォーマーのない個人間売買に手を出してしまいます。
 高額な商品の取引になると、購入者からのトラブルは付きものです。対応をすべて負わなければなりません。

欲深さで超えてはいけない一線がわからなくなり、怪しい誘いに…

 さらに、SNSで転売の情報を探ると、似たような転売行為をしている個人やグループとSNS上で連絡を取れるようになり、通常では取引されない良い条件を提示され、その内容が高額なために受け入れてしまいます。

 実は、犯罪に関連するような違法な物品の受け取りなどに巻き込まれ、詐欺グループに個人情報という弱みを握られて言いなりになり、犯罪行為をするよう恐喝されて、抜けられなくなるのです。

 当初は転売を始めただけでしたが、高額な利益を購入者から搾り取っていた後ろめたい気持ちから、だれにも相談できずに、闇に落ちていきます。

 詐欺グループは最初から転売を繰り返していた欲深い個人にターゲットを絞って、利用するために良い条件を提示して接触してきたのです。

 詐欺グループに個人情報という弱みを握られて、クレジットカードのキャッシング枠限度額の借金やカードローンなどのお金を預けさせられて、さらに逃げられないようにされます。

そもそも、商品を購入する動機が不純な欲望だったがゆえに、詐欺グループに足元を見られて闇に巻き込まれる

 自由な資本主義経済では、高額で購入の意思を提示した消費者が、商品を手にするのは仕組み上やむをえませんが、自由な取引には一定の規則と配慮、義務、責任がセットになっています。

 しかしながら、自らに興味のないことや、都合の悪いことは遠ざけて、ルールを捻じ曲げて進み始めると、とんでもない方向へたどり着きます

 社会経験が乏しい場合はこのような傾向が比較的多く発生しやすく、振り返ってみると、当初の選択の際に都合の良い判断ができると思い込んでいたことが多いようです。


まとめ

 今回の話で、どの段階で自制できれば被害は回避できていたのか、振り返りましょう。 

 最初から騙す目的で、「在宅で簡単に稼げるビジネス」、「無在庫での転売ビジネスのノウハウを提供する」、「確実にもうかるまでしっかりとサポート付き」など、社会経験が乏しく欲深い消費者側からあえてワナに接触してくるような犯罪が多発しています。そのような被害にあう方は、繰り返して被害にあっている事が多く、時には知人を誘う場合もあります。

ご本人や知人で被害に巻き込まれて、誰にも相談できなくて困った場合は、消費者ホットライン:全国共通188または、警察相談専用ダイヤル:全国共通#9110を活用してください。

参考リンク

  • 作成:令和3年10月4日
  • 文:能登 健
  • 出典元:消費者庁、国民生活センター
  • 画像:いらすとや、ぱくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表、ファイナンシャル・プランナー、グラフィック・デザイナー、エンジニアリング・アドバイザー、システムアドミニストレーター、相続診断士、お客様対応専門員(CAP)、消費者啓発活動ボランティア、課題解決型・組織横断型地域ボランティア