【医療費控除】 糖尿病で医療費が多くお悩みの方に朗報!

3012

 筆者は2型糖尿病で、主治医からインスリン自己注射は指示されていませんが、口径剤による薬物療法、運動療法、食事療法の指示を受けて、継続しています。
 糖尿病患者として日常的に心配なのは低血糖症であり、低血糖を未然防止する目的で、血糖値を測定するために自己測定機器(アボットジャパン:フリースタイルリブレ)を常に左上腕部に装備しています。

 この自己測定機器は、読み取り装置が約7,000円、センサー(2週間持続の消耗品)が約7,000円と、センサーが2週間ごとに必要で、全て自己負担になっています。
 ちなみに、読み取り装置は、NFCが読み取れるスマートフォンでアボットジャパンのアプリを利用することで代用できます。専用の読み取り装置のデータをPCの専用ソフトで活用できていたようなことが、スマートフォンのアプリだけで可能になっています。

車の運転と糖尿病

 道路交通法や関連法令の解釈では、低血糖の恐れのある症状の方は、自動車運転前の測定や、運転中の低血糖を予防するための措置(良好な血糖コントロールの処置)を実施しなければなりません。

何人も、前条第一項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。(罰則 第百十七条の二第三号〔五年以下の懲役又は百万円以下の罰金〕、第百十七条の二の二第五号〔三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金〕)

道路交通法 第六十六条(過労運転等の禁止

法第三条第二項の政令で定める病気は、次に掲げるものとする。

一 自動車の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する統合失調症

二 意識障害又は運動障害をもたらす発作が再発するおそれがあるてんかん(発作が睡眠中に限り再発するものを除く。)

三 再発性の失神(脳全体の虚血により一過性の意識障害をもたらす病気であって、発作が再発するおそれがあるものをいう。)

四 自動車の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する低血糖症

五 自動車の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈するそう鬱病(そう病及び鬱病を含む。)

六 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律施行令 第三条(自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気

 米国糖尿病学会はインスリン療法などを行っている糖尿病患者が安全に運転するために、次のことをアドバイスしています。

1.運転前と長い時間の運転時には、一定間隔で血糖自己測定を行い、自分の血糖値をチェックしましょう。

2.運転するときは、血糖自己測定器と、ブドウ糖やそれに代わるものを、常に側に置いてください。

3.低血糖のサインを感じたり、血糖自己測定を行い血糖値が70mg/dL未満と低かった場合は、運転をやめて、車を安全な場所にとめましょう。

4.低血糖を確かめたときには、吸収の速いブドウ糖製剤や、ブドウ糖を多く含むジュースやスナックなど、血糖値を上げやすい食品をとりましょう。ブドウ糖を含まず低カロリー甘味料を使用した清涼飲料などもあるので、あらかじめ成分を確かめておきましょう。

5.捕食をしてから15分待ち、血糖値が目標値に達していることを確認してから、運転を再開しましょう。

6.もしもあなたが無自覚性低血糖症を経験しているのなら、運転をやめて、主治医に相談してください。

7.患者によっては糖尿病網膜症により視力障害が起きている場合があります。末梢神経障害によりアクセルやブレーキのペダルの感じ方が弱まっている場合もあります。早期に医師に相談しましょう。

米国糖尿病学会 交通事故を起こさないための低血糖対策 7ヵ条

 車の運転に限らず、低血糖は日常生活でとても危険です。糖尿病の教育入院をされた方であればご存知だと思います。主治医と相談して、自分自身にあった、低血糖をできるだけ起こさない方法を見つけて、良好な血糖コントロールを目指しましょう。

 この血糖値の自己測定機器の活用などで、簡便かつ継続的に血糖値をモニターすることで、良好な血糖コントロールに活用できる場合があります。

 この血糖値の自己測定機器の年間出費がかなり高額になるのですが、筆者の場合は、医療機関で処方されない状態ですので、保険適用にはなりません。
 次に、所得税での医療費控除の経済的負担の軽減方法を探りました。

筆者が国税局電話相談センターに問い合わせた結果、糖尿病患者(予備軍ではなく要確定診断)の事実があれば、血糖値の測定機器などが保険適用にならなくても、所得税の確定申告の際の医療費控除の対象になる場合がある事が判明しました。

医療費控除の条件

  • 糖尿病治療中である事が証明できる書類の添付(教育入院の退院時の病歴など)
  • 糖尿病の薬を継続的に服用している事が証明できる書類の添付(調剤薬局で発行する薬の明細で医師の名前と薬の説明が記載されている書類)
  • 採血時にはヘモグロビンa1cという平均値しかわからず、日常生活において低血糖の未然防止のために、血糖値の測定をしたいと医師に相談して、自費で購入する事を勧められること。特に低血糖状態で自動車の運転は、重大な道路交通法違反になりますので、リアルタイムで知りたいと申し出れば許可は出ます。口頭の指示で構いません。

国税庁への確認内容

 国税局電話相談センターの対応した担当者は、電話で対応した当初は回答をしぶり、診断書が必要と門前払いの如く説明されましたが、筆者がファイナンシャルプランニング技能士である旨を伝えたうえで、「情報格差を利用して弱者から税金を搾取するのは、公平な税負担なのでしょうか?」と、強く詰問して確認してみると、通常の糖尿病の患者さんが糖尿病の確定診断後のお持ちの資料(保険適用の処方薬の説明書程度などの書類)と、医師の口頭での確認だけで良い事がわかりました。

 確定申告では処方箋の薬などの費用が医療費控除の対象にするために領収書を貼付します。糖尿病の保険適用で投薬治療を継続していることは、処方されている薬の明細を一部貼付すれば税務署に伝わります。


まとめ

糖尿病患者で経済的に悩まれていた方、医療費控除の対象にならないから申請しなかった方は大変多いと思います。
これからは心配なく確定申告で医療費控除の申請をなさってください。

 問題があるようでしたら、筆者まで問い合わせてください。国税局電話相談センターの回答した日時と担当者を記録しています。

関連記事

  • 作成:平成30年10月22日、追記:令和3年5月15日
  • 文:能登 健
  • 出典元:警察庁、国税庁、米国糖尿病学会
  • 画像:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表、ファイナンシャル・プランナー、グラフィック・デザイナー、エンジニアリング・アドバイザー、システムアドミニストレーター、相続診断士、お客様対応専門員(CAP)、消費者啓発活動ボランティア、課題解決型・組織横断型地域ボランティア