時代の進歩で変化した音楽の楽しみ方
音楽の楽しみ方は、スマホでストリーミング配信される音源をワイヤレスイヤフォンやワイヤレススピーカーに変化しており、比較的大きなスペースを必要としなくなりました。
昭和のカセットテープでの録音と再生
昭和の時代は、ラジカセ(ラジオが楽しめるカセットテープレコーダープレイヤー)が最高の娯楽だと思っていました。
深夜ラジオは生で聴くのは翌日の学業に影響するため、録音して翌朝以降にヘッドフォンステレオで聴いたものです。
音楽やラジオ番組を都合の良い時間に聴けるカセットテープへの録音の普及は、生活やビジネスを大きく進歩させました。
昭和から平成のCDの普及
昭和から平成にかけて、CD(コンパクト・ディスク)が普及して良質な音源が安価に提供されるようになり、それを再生するための大型スピーカーを備えたコンポが普及して、クリアでメリハリのある迫力の音質が楽しめるようになりました。
スピーカーの大型化やアンプの高性能化は当時のバブル時代の象徴でもありました。
また、CDのデジタル音源を手軽にダビング(デジタルコピーにつき、ダビングは1回のみの制限あり。※孫コピーはデジタルではできない。)可能な、カセットテープよりMD(ミニ・ディスク)の登場で、ヘッドフォンステレオは小型化されました。
カーオーディオは劇的な進化をして、車内空間をプライベート空間として演出するために、DSPなどの、音源の遅延コントロールでクリアで臨場感ある高級な装置が発売されて、全世界の自動車メーカーは、高級グレードのプレミアム音響オプションとしてBOSEプレミアムサウンドや、マークレビンソン、Hermankardonなどの高級音響機器メーカーの監修でその車内専用に音の広がりなどをチューニングしたものが話題となりました。
音源は高音質化し所有から利用へ
20世紀末に一般消費者向けのコンピュータであるWindowsとMacintoshの登場でCDをiTunesで音楽ファイルに変換して、ライブラリ化する楽しみ方が始まり、Apple社からiPodが発売されました。
そのiPodが高機能になり、通信機能を持たせたものがiPhoneの始まりでした。
iPhoneやスマートフォンの普及により、音楽は配信されるものに変化して、所有するより必要に応じて利用を重視するものに変化しましたた。
またジャケット画像は再生時に表示され、アーティストの個性が伝わってきます。更に配信技術向上により、通信速度を贅沢に使うことで、CD音質をはるかに上回るレベルの音楽(Amazon Music Ultra HD、ハイレゾ音源など)が楽しめるようになり、ポータブルスピーカーやイヤフォンさえHarman(JBL)やBOSEなどのプレミアムメーカーのものさえ揃えれば、前世代との音質の差は明確にわからようになりました。
イヤフォンやポータブルスピーカーは情報伝達技術の向上で、無線化(ワイヤレス化)して、ケーブル接続に拘束されない自由な楽しみ方ができるようになりました。
ちなみに私は、国産セダンの車内にてAmazonのEcho inputをカーオーディオのヘッドユニットにBluetooth接続して、Amazon Music UnlimitedのUltra HDを楽しんでいます。通信には楽天モバイルunlimitedの端末をテザリングさせて高速Wi-Fi環境を構築しています。
まとめ
バブルの頃の大型スピーカーのコンポでCDをやFMラジオを聴いていた頃から考えると、音源の提供される価値は明らかに向上していますが、楽しむ方法は安価になっています。これは技術向上によるデフレの産物ですが、長生きすると文化的な暮らしが向上する特典がある事に改めて気付かされました。
今後の更なる技術革新によりエンターテイメントの楽しみ方は作り手と利用する側の距離感がますます近くなる事は、この上ない楽しみですね。
- 作成:令和2年8月9日
- 文:能登 健
- 画像:ぱくたそ、いらすとや