【格差社会の拡大】 20歳代の成功体験の積み重ねが、将来を変える! 今は見直すチャンス!

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 筆者は、昨今のコロナ禍にいろんな立場の方々とお話をさせていただいて、それぞれの価値観や計画性、倫理観などの多様性に驚かされる日々です。
 日本の歴史で悪しき民族性の傾向であった「同調圧力」が少し薄れて、「多様性」を受け入れる寛容で豊かな心の方が増えています。
 ちなみに「同調圧力」は昨今では良いイメージでは使われることは無くなりました。

 特に、コロナ禍以前に、ご自身の前に壁が立ち塞がった時に、課題が何かを調べて解決する成功事例を体験されている方は、コロナ禍においても、臨機応変に対応してネガティブなことも言わずに、周囲に思いやりをもって、前向きに過ごしてらっしゃいます。

 一方で、手元にスマートフォンがあるのに、目的がなく動画配信ばかり見ていたり、ご自身の問題であっても無関心で、放置することで多大な不利益が発生して驚かれる方もおられます。
 そして何も動かず、調べず労せずして、努力は無視し、都合の良い結果だけを比べて、不公平とお怒りになる方がたまにおられます。

大切なのは、20歳代での成功事例の積み重ね

 30歳を超えると格差が顕著に現れてきます。
 共通してることは、経験の浅い社会人などの間の20歳代のさまざまな事に挑戦が可能な時期に、小さなことでも計画を立て、努力や苦労して成功事例を作り、さらに積み重ねて、成功へ導く手法を経験から得てる方と、そうでない方とのあらゆる格差が、コロナ禍以前から顕著に現れてきています。
 これが格差の2極化と言われる現象のメカニズムです。

筆者の体験談

 筆者はファイナンシャルプランナーや消費者問題のボランティアをしている立場から、次のような方に稀に遭遇します。
 やさしい初歩的な方法をていねいに説明していても、未経験の分野に対してご自身が劣等感を感じ、さらに行動しなければならないとわかっていることに大きなストレスを感じて、説明を受けることをご自身が日頃出来ていない事を責められていると勘違いして、怒りの矛先が筆者に向かってきます。こう排他的な態度になればどうしようもありません。

 コロナ禍で、ざまざまな生活を支えるための特例や制度の支援策を説明する際に、税の申告や転居しても住民票を放置していて、特例や自治体独自の制度が相談に行ける条件でない事が多いのです。そこで残念なタイプの方は口を揃えて「みんなはそこまでしてる人はいない」と、ご自身のことなのに、簡単に責任転嫁のためにおっしゃいます。
 自らに狭い条件を設定して、排他的な思考になっているのです。これこそまさに、目先のことだけしか見えていない近視眼的思考でしか考えれなく、現実問題の本質が何かを読み解くことから、逃避しているのです。

 自ら最低限の事を出来ていない理由を、「みんなが理解できないことが当然」と、小学生のように根拠なく同調に責任転嫁して呆れてしまいますが、その方とお付き合いされている周囲の方が「みんな」を指すとすれば、大変失礼な話です。大多数の方は生きるために切磋琢磨されていますが、苦労している事はあえて人には見せません。他の方々と明るい楽しい話をしたいだけです。それを単純に捉えて、「悩みがない」と比較して妬む事を「愚の骨頂」と呼んでいます。
 見栄と意地ははって成功することは、合理的にはありません。

成功体験や現実から目を背けている方と、消費者被害の相関

 前述の残念な方々や、何度も消費者被害にあっている方に、次の共通している傾向があります。

★わからないことを、わからないと、
❶ 認めない。

※わかっている素振りをする。
❷ 言わない。

※周囲に黙っている。
❸ 質問しない。

※理解できていないので質問ができない。理解のチャンスを逃している。
❹ 調べない。

※自ら積極的に解決する行動をしない。
❺ (そもそも)わからないことが当然であると思っている。

※わからない事で不利益が発生しても責任転嫁すれば良いと考えている。

現実から目を背けているのであれば、成長や進歩はありません。何も実施せず改善を期待するのは論外です。
「ないものねだり」は消費者トラブルや人間関係のトラブルを誘発させ社会からの孤立に発展する場合があります。

今後は格差はますます二極化し、中間層が岐路に立たされる

緊急事態宣言中にざまざまな支援策が政府や自治体から公表されて、時間がたっぷりある中で、何もしなかった人(何もできなかった人)は、具体的に今後は来年2月の確定申告後にますます格差が生じます。

 知識や知恵、社会や仕事などのノウハウも含めて、情報とまとめて、情報格差が決定的に拡大して、その結果は、経済格差や社会格差、生活格差が今後はますます広がるでしょう。

この文章を読み、些細なことでも取り組まなければと感じられた方は、上昇していく見込みがあり、成功体験を重ねていき、生きる術を体得してください。

負のスパイラルから抜け出すきっかけは、自らの行動変容

 一方で、何もかも中途半端で、政府や会社や組織、家族や周囲のいいなりで、自分自身に置き換えて、責任を持って自分なりに方向修正できない方は、同じことの繰り返しになります。助言してくれるような本当に親切な方々が次々と離れていき疎外感を感じるようになります。
 そこに、出来ないことを棚に上げて結果を不公平と思われる方々が同調して、それこそ「“みんな”がそう言ってる」状態から抜け出せなくなります。

そうなると、ルールやお金、約束にルーズになり、それをリカバーするために過激な行動をしがちになり、ますます周囲の理解が得られなくなり、信頼も失落していきます。


まとめ

コロナ禍で急速に進む、DX(デジタルトランスフォーメーション)、SDGs(脱炭素社会や食品ロス、脱プラスチック、海洋汚染問題などの多様性を尊重する誰ひとり取り残さない持続可能な社会)などの世界的な大規模な変化のタイミングです。

 前例主義が通用しなくなる社会生活を、自分自身と周囲の厳しい現実を見つめ直すチャンスにして、考えを改める事ができれば、コロナ後の古い習慣が通用しない世の中の変化に対応についていけると思います。

実は、生きてる限りは、ご自身が変わる事で、やり直しはできるのです。

  • 作成:令和2年12月16日
  • 文:能登健
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    消費者問題と、デジタル分野に詳しい、大阪で活躍するファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ料金相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
    不当な契約があれば解約の上、行政の消費者相談窓口を案内している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。

    社会課題を解決するために、問題と向き合い深掘りし、組織を横断して、時には政府に意見し、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)