【注意喚起】 SNSのお金配りアカウントの目的は、あなたの口座を悪用する詐欺の手口!

1301

SNSなどのお金配りアカウントの実態

 SNSなどでお金配りキャンペーンなどの怪しいアカウントをよく見かけます
 資産家の偽アカウントや怪しい男性、美女、外国人投資家など、ネタは豊富で増加する一方です。

 また、その投稿に応募するために拡散する人も多く、欲深さとリテラシーの低さがわかってしまうため、信頼関係が低くなり、時には人間関係を崩壊させかねない事も少なくありません。

 無視してても何度も拡散してくる人もおられるので、とても不快な気分にさせられます。

 実は、SNSなどのお金配りアカウントの実態は、詐欺グループの特殊詐欺の受け子を探す手段だったのです。

特殊詐欺の受け子で逮捕されるまでの流れ

  1. SNSなどで、金配りアカウントを見つけて、キャンペーンの投稿の抽選に応募します。
     
  2. SNSのメッセージなどで、キャンペーンの抽選に当選し、数万円が受け取れると連絡が来ます。
     
  3. その後、当選した数万円の受け取るために、金融機関の口座の情報や、名前や住所などの個人情報を、SNSのお金配りアカウントに伝えます
     
  4. しばらくしてから、お金配りアカウントに伝えた口座宛に数万円ではなく、数百万円が振り込まれます。
     
  5. SNSのお金配りアカウントから、間違って振り込んだので返金して欲しいと伝えられて、現金を引き出して指定の引き渡し場所へ向かいます。
     
  6. SNSのお金配りアカウントの関係者と名乗る人物に、誤って振り込まれた現金数百万を返します。
    すると、お金配りアカウントのその場に来ている関係者から、「こちらの都合で誤って振込して、その後に丁寧に現金で持ってきていただき、本当に迷惑をかけました」として、謝礼の10万円を渡した現金の中から受け取ります。実はこの10万円が、この当初のキャンペーンでもらえるとされていた金額だったのです。
     
  7. お金配りアカウントからのキャンペーンに当選して、さらにきちんと対応できたことで、機嫌良く過ごしていると後日に、特殊詐欺の受け子の容疑で逮捕されます
     
  8. 本人は詐欺グループとのつながりや、何が受け子の容疑だったのかを全く理解できていないため、逮捕容疑を否認することになり逮捕後に接見禁止などの制限が発生します。
    すなわち本人が詐欺グループの罠にはめられて、何を反省すればわからないため、本人も捜査機関に何を情報提供すれば良いのかわかりません。
    ですが、騙されたにせよ本人の犯罪の容疑の事実は一生消えることはありません。

詐欺グループの手口の実態

 実は、お金配りアカウントは詐欺グループで、当選した時に伝えた口座に、詐欺の指定口座として詐欺の被害者から振込をさせます。

 何も知らない当選者は、詐欺グループから数百万円が誤って振り込まれたと連絡を受けて、現金を引き出して謝礼として10万円を受け取ります。
 これで詐欺の受け子のとして容疑が固まります。

 このお金配りアカウントを悪用した、特殊詐欺の受け子に仕立てあげる手口が横行して、増加しています。
 逮捕をまぬがれた場合は、個人情報を抑えられて共犯であることネタに詐欺グループからゆすりや恐喝があったりと、闇の世界に引き摺り込まれます。


まとめ

 このような「お金配りアカウント」などは無視して、拡散に協力しないようにしましょう。

 この手の犯罪は本人が犯罪性を理解できずに簡単に犯罪に加担してしまうため、禁固刑の受刑者が増加の一方です。

 怪しいメッセージなどが来て、ひとりで判断できない場合は、消費者ホットライン(全国共通の188番)へ相談して、犯罪に巻き込まれるリスクを回避してください。

  • 作成:令和4年9月20日
  • 文:能登健
  • 画像:いらすとや、ぱくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)