【偽サイト被害急増】 偽通販サイトやフリマサイトの取引で、偽ブランド商品が届く詐欺が急増中!

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■この記事のポイント
⚫︎正規のブランドショップは、百貨店や個別店舗、公式サイトなどで確実に情報が得られる場所にあります。アウトレットモールにもブランドショップがありますが、アフターサポートが正規のブランドショップと異なる場合があります。
⚫︎並行輸入品が家電量販店やディスカウントショップで販売されていますが、細部が正規品と異なる場合があります。
⚫︎最近では、巧妙に作られた偽サイトでの偽ブランド被害が急増しており、消費者庁からも注意喚起がされています。
⚫︎フリマサイトでも悪質な出品者による詐欺が増加しており、注意が必要です。

⚫︎正規ブランド商品の購入は、信頼できる正規流通ルートで行うよう心掛けましょう。

ブランド品の正規流通ルートを理解しましょう

 みなさん、高級宝飾品や革製のバッグなどはどこで購入するのが正規のルートであるかご存知ですか?

 百貨店などに入ってるブランドショップや、個別店舗で、さらに公式サイトで地図に表示されて、店舗の場所や在庫などの情報の連絡が確実にとれる店舗です。

 お手入れなどアフターサポートなどの対応がしっかりとしているのが、正規のブランドショップならではの特徴です。

 ブランドショップには、アウトレットモールには、海外用のアウトレット専用商品やシーズンが終わった旧商品が販売されていますが、アフターサポートは、正規のブランドショップと差がある場合があります。

正規ルート以外は並行輸入品の場合が多い

 他の流通ルートとして、ブランド商品の並行輸入品を、家電量販店やディスカウントショップで販売されていますが、一見同じように見えて細かな部分が日本国内向けの正規のブランド商品と異なる場合があります。

 これは、目の肥えた日本の消費者に対する特殊な装飾だったり、日本の四季の乾燥と高温多湿に耐える素材に変更されているためです。

 接着剤使用箇所周辺の黄ばみは、並行輸入のブランド商品の特徴といえます。日本の気候対策がされていないために黄ばみなどの品質劣化が発生しているのです。

急増している偽ブランド被害

 最近、消費者を意図的に騙す目的で正規品の画像を見せて安く買えると表示して、偽ブランド品や商品が届かないなどの詐欺被害が急増しています。

 消費者庁の公表によると、SNS上に表示される広告から、偽サイトへ誘導されるケースが増えています。

 ネット通販の場合は、正規のブランドサイトではないですが、それなりに正規のブランドサイトらしく作ってあったり、安さを訴求していたりとさまざまありますが、共通してるのが商品画像は本物の正規ブランド商品を使っています。

 正規ブランドサイト以外のネット通販で、正規のブランド商品の画像を見て購入した場合、送付されてくるのは偽ブランド品です。

 被害にあってから対応したところで、連絡先はデタラメで早々に通販サイトも消えてしまい、追いかけることが困難になります。

 手元には偽ブランド商品が残り、少しでも安く買えると欲を出して、冷静さを失ったがゆえに、痛い目にあった事例です。

消費者庁からのアドバイス

 大手のSNSや検索サイトの広告は、安全なものばからであるとは必ずしもいえません。ブランドのロゴの有無などだけで公式通信販売サイトであると判断するのは危険です。広告から誘導されたサイトでは、次の点に注意しましょう。

  1. 公式通信販売サイトのURLか
     
  2. 連絡先が表示されているか確認
     
  3. 価格が異常に安い
     
  4. 支払方法が限定的
     
  5. サイト内や返信メールなどの日本語が不自然

フリマサイトで急増している悪質な出品者の手法

 フリマサイトでは、正規ブランドの中古品の画像を掲載し、購入場所などを細かく説明文で記載している場合があります。
 本当の正規ブランドの中古品が送られてくる場合もありますが、最近増加している詐欺の手段が次の通りです。

  1. フリマサイトでの悪質な出品者は、正規ブランドの中古品の画像で消費者の購入動機を形成させます。
     
  2. 購入決定後には速やかに発送せず、出品者は出張や旅行中などの発送できる状態ではないと一方的な都合で発送が遅れるなど、数日後に発送すると取引連絡がきます。
     
  3. 数日後に、商品発送をしていないにもかかわらず、発送完了の通知が来ます。出品者からは間違えて押してしまったので気にしないでくださいと、発送完了の通知は誤操作である旨の取引連絡が来ます。
     
  4. 出品者から予定していた発送予定日より遅れて発送され、購入者のもとに商品が届きますが、到着したものはフリマサイトに画像で掲載されていた正規ブランド品の中古ではなく、偽ブランド品が届きます。
     
  5. 購入者側は、到着した商品が正規品によく似ているので、偽ブランド品であることを見破り、トラブル対応の行動に移るまで時間がかかります。
  6. 出品者が商品を発送する前に、誤操作で発送通知をしたことで、購入者が受取連絡をしていなくても、フリマサイトのシステム上、フリマサイトの判断にて事務局が強制的に取引完了になります。
     
  7. 購入者が商品到着後の商品確認の時間が十分に確保できないように、あらかじめ発送通知を誤操作していたのです。
     
  8. 取引完了になっているため、購入者の支払った金額は、悪質な出品者側にわたります。

これがフリマサイトで急増している、悪質な出品者の騙す手段です!

 悪質出品者の計画通り、フリマサイト事務局側で取引完了し、フリマサイトのルールを悪用することで、多くの購入者は場合はフリマサイトのシステムだからとあきらめてしまいます。

 これはフリマサイトのシステムの悪用したものであるため、取引完了後であってもフリマサイト事務局に問い合わせして、被害の報告を必ずしておきましょう。

 フリマサイト事務局は、システム利用料を徴収しており偽ブランド品の取引を禁止しているため、トラブル発生時などの補償の対応してくれる場合があります。

 悪質な詐欺に騙されて被害にあった場合は、簡単にあきらめず、フリマサイト事務局や消費者ホットラインまたは警察へ相談しましょう。


まとめ

 正規ブランド商品の購入は、信頼できる百貨店や正規ブランド直営店などの正規流通ルートで購入するようにしましょう。
 高額商品は慎重に購入する習慣をつけましょう。

 正規ブランド商品の中古は、日本流通自主管理協会AACDの会員企業の大手中古ブランド品取扱店で、偽ブランド品の場合に返金保証対応をしてくれる店舗で購入しましょう。

 また、通販サイトで販売されている並行輸入の正規ブランド品は、国内の正規ブランドショップのサポート対象外のため、注意深く自己の責任において購入を検討しましょう。

参考サイト

  • 消費者庁 人気インテリア家具や雑貨等の公式通信販売サイトを装った偽サイトに関する注意喚起(公表2023年04月26日):
    https://www.caa.go.jp/notice/entry/033042/
  • 作成:令和5年4月28日
  • 文:能登健
  • 出典元:消費者庁、一般社団法人 日本流通自主管理協会AACD、メルカリ、ラクマ
  • 画像:ぱくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)