キャリアショップで勧められる整備済中古品のiPhone8はサポートが終了します!  しかも中古相場よりかなり割高! 選ぶならiPhoneSE第2世代を中古専門店で購入してメーカー公式サポートを受け続けましょう!

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この記事のポイント ※スマホの購入や契約に関する重要な情報を提供しています。
⚫︎通信会社の販売代理店は、消費者を情報弱者とみなして、自社の利益を優先する不当な契約を勧めてきます。
⚫︎通信業界はモラルが低く、行政やマスコミも問題に対処していません。消費者は電気通信事業法や消費者契約法などの法律を知り、自己実現のために冷静に判断する必要があります。
⚫︎スマホ本体価格は高騰していますが、それは通信会社やメーカーの戦略であり、消費者は自ら調べて最適な選択をしましょう。
スマホに興味があっても、通信会社の販売代理店に騙されないように、事前にしっかりと調べ上げ、自らの使い方と意思を固めて、慎重に挑みましょう。

通信会社の販売代理店(キャリアショップ)では、消費者を情報弱者か判別し、電気通信事業法に反して自社の利益を優先する提案を勧めてきます

 通信業界はモラルが低いことが社会問題化していますが、広告料が多額なためマスコミでは扱いません。また、料金プランの仕組みや通信業界の構造的な問題を理解して問題視する政治家がいないため、消費者である国民は不利益を受けています。

 例えば、電気通信事業法では販売代理店(媒介届出事業者)に、①不実告知(嘘の説明)、②事実の不告知(通信サービスの主目的に係る不利益な事実を説明しない)、③再勧誘の禁止、④契約締結前に基本事項の全ての説明義務(重要説明事項のようなもの)、⑤いき過ぎた囲い込みなどが禁止されています。

 ですが、みなさんご存知の通り、禁止事項は消費者側が理解していないことを逆手にとって、禁止行為に及んでいます。また、民法の特別法である消費者契約法や特定商取引法では、不当契約、不法行為に該当し、契約そのものが無効、すなわち最初から無かったことに申し出ることが可能ですが、行政やマスコミは消費者契約法の無効取消権の行使方法を具体的に明示していません。職業的専門家である士業やFP技能士のアドバイスをえて原状回復と、当初の自己実現を冷静に進める事になります。

スマホを購入する時は慎重に

 “スマホ本体価格”が高騰しているとマスコミやネットニュースではよく見かけます。主語となっている“スマホ本体価格”はどのようなカテゴリーのものか調べたことはありますか?

 スマホですぐにあらゆる情報に多tどりつくことができるにも関わらず、高騰しているスマホの事は自ら調べないという学習能力や課題解決能力のスイッチを切っていると、いざという時には対応できません。これが店舗で勧められるがまま高額支払を継続している人に共通してる事です。

 この状態では店舗側に有利な契約で、消費者が主体性のあるものではありませんので、納得感はありません。二度と繰り返さないために、しっかりと事前に調べましょう。

 通信会社とスマホメーカーは別の会社です。通信会社の販売代理店がアフターサポートの内容を詳細に知っているわけがありません。

 それでも、販売代理店や出張店舗では、本日限定などの不当なダンピング価格で少し古い機種を販売し、通信プラン料金は12ヶ月はオトクになると称して、消費者の合理的な判断力を鈍らせ、通信会社の不良在庫を消費者に購入させている実態があります。継続契約は数年単位で総合計を算出し、冷静になりましょう。

iPhoneはAppleのアフターサポート期間が長い

 Appleが販売しているiPhoneシリーズは、他のスマートフォンのAndroid OSで動作するスマートフォンとは異なり、メーカーのアフターサポート期間が長いのが特徴です。
 スマートフォンは個人のさまざまな情報を扱うため、セキュリティアップデートなどが重要になっています。
 また、ソフトウェアアップデートで新しい機能が追加されたり、機能が改善されたりと、新しく機種変更したような新鮮感が得れます。

機種名iPhone8Google Pixel 5
基本ソフトiOSAndroid OS
販売開始時期2017年9月2020年10月
ソフトウェアアップデート対応終了時期2023年9月2023年10月
販売開始後ソフトウェアサポート実績6年間3年間
スマホのOS別のソフトウエアアップデートのサポート期間の比較

 iPhoneシリーズをはじめAndroidスマホなどの中古品を、通信会社の認定整備済品として中古品の市場流通価格より割高で販売しています。※Appleが販売している認定整備済品とは異なり中古品になります。

販売店販売名称外観バッテリー性能動作確認販売価格販売後の補償延長補償オススメ度
Apple認定整備済品新品と同様新品と同様新品と同様メーカー希望小売価格より5%程度安い(販売終了)1年間のメーカー保証AppleCareで保証を有償にて、2年間まで延長可国内販売実績がないため、評価対象外
docomodocomo Certified(ドコモ認定リユース品)クリーニング済80%以上動作確認済17,600円〜28,600円30日間の自然故障のみ対応ケータイ補償サービス”(有償補償 825円/月)☆☆☆☆
価格が中古なのに新品のように割高
KDDI (au、UQ)au Certified(認定中古品)クリーニング済80%以上動作確認済オンラインストアでは、販売終了30日間の自然故障のみ対応“故障紛失サポート with Cloud”(有償保証 550円/月)☆☆☆☆
価格が中古なのに新品のように割高
ソフトバンク(ワイモバイル含む)SoftBank Certified(認定中古品)クリーニング済80%以上動作確認済オンラインストアでは、販売終了30日間の自然故障のみ対応あんしん保証パックCertified”(有償保証 550円/月)☆☆☆☆
価格が中古なのに新品のように割高
イオシス中古スマホ、リユーススマホクリーニング済80%以上動作確認済13,800円〜17,800円3ヶ月間の自然故障のみなし★★★☆☆
現物確認し、納得してから購入可能
じゃんぱら中古スマホ、リユーススマホクリーニング済80%以上動作確認済13,980円〜18,980円30日間の初期不良のみ対応なし★★★☆☆
現物確認し、納得してから購入可能
GEO (ゲオ)中古スマホ、リユーススマホクリーニング済80%以上動作確認済13,965円21,780円30日間の自然故障のみ対応なし★★★☆☆
現物確認し、納得してから購入可能
各販売店でのiPhone8 64GBの販売条件 ※2023年7月11日のデータです。

iPhone8/8Plus,Xは、今秋のiOS17のアップデートの対象外となり、積極的サポートから外れます。

 スマートフォンは従来の携帯電話とは異なり、“販売開始後”にメーカーのソフトウェアのアップデートにて、性能を向上させることができるものです。

 ソフトウェアは日本が苦手とする分野さで、革新的なアイデアを公開した先駆者が過去におられましたが、あらゆる業界から袋叩きにされたことで、それを見た他者は日本国内でのソフトウェア産業の成長に希望が持てず、エンジニアたちがあきらめて海外流出し、国内では伸びなくなりました。

 今回の問題としているのは、今年(2023年)の秋に新しいiPhoneが発表されるタイミングで、新しいiOS(iPhoneの基本ソフト)のアップデートがあります。そのアップデート対象からはiPhone8、iPhone8 Plus、iPhoneXは除外されています。理由は2017年9月に販売が開始され、ソフトウェアアップデートに対応できる本体の性能ではないためです。

 そのため、iPhone8の中古品の流通価格は、13,800円程度〜21,780円程度となっています。今秋からソフトウェアアップデート対象から外れるため、iPhoneならではのソフトウェアアップデートによる機能向上はありません。

通信会社の販売代理店では、中古iPhoneの同程度商品を相場よりかなり割高で販売

 ドコモ、au、ソフトバンクの通信会社の認定中古品の販売条件は、バッテリー性能が80%以上とされてます。中古スマホ大手のイオシスやじゃんぱらおよびGEO(ゲオ)では同じものが1ヶ月間の初期不良対応付きで販売されています。どちらも同じ評価にて中古品なので、外観の損傷などでランク付けされてされています。

 通信会社の認定中古品は有償のケータイ補償サービスに加入できる程度で、その差だけで中古流通価格の1.5倍〜2倍程度の価格で販売されています。

 通信会社の販売代理店やオンラインショップでは、全ての中古の機種が相場の2倍近くの価格で販売されていますが、新品の価格をメーカー希望価格よりも高く設定していることで、同じように並んでいるリユース品が割安と錯覚してしまいます。

 スマホのことはあまりよくわからないからと、一番安いiPhone8で安価に済ませようとすると、すでにメーカーの積極的なサポートは終わっており、便利な新しい機能が使えないだけでなく、本体自身が経年劣化しているので短期間で機種変更することになります。

同じ中古ならiPhoneSE 第2世代(2020年)がオススメ

 そこで提案ですが、2017年9月に販売開始されたiPhone8の中古品を買うのであれば、2020年4月に販売開始されたiPhoneSE 第2世代(2020年)を、通信会社経由で買わずに、スマホ中古品大手のイオシスやじゃんぱら、GEO(ゲオ)などで実際に手に取って購入される方が、今後もサポートがありますので何かと良いです。

機種名販売開始時期搭載プロセッサロック解除方法対応SIM
iPhone8/8Plus2017年9月A11 BionicTouch ID
(指紋認証)
nano SIM
iPhoneX2017年11月A11 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM
iPhoneXS/XS Max/XR2018年9月A12 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iPhone11/11Pro/11Pro Max2019年9月A13 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iPhoneSE 第2世代(2020年)2020年4月A13 BionicTouch ID
(指紋認証)
nano SIM+eSIM
iPhone12/12mini/12Pro/12Pro Max2020年10月A14 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iPhone13/13mini/13Pro/13Pro Max2021年9月A15 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iPhoneSE 第3世代(2022年)2022年3月A15 BionicTouch ID
(指紋認証)
nano SIM+eSIM
iPhone14/14Plus2022年9月A15 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iPhone14Pro/14Pro Max2022年9月A16 BionicFace ID
(顔認証)
nano SIM+eSIM
iOS16が動作するiPhoneシリーズの発売日と主な特徴

 ちなみにiPhoneSE第2世代は、外観はiPhone8とら同じですが、中身に使われているSoCはiPhone11と同じApple A13 Bionicが搭載されており、動作速度や安定性はiPhone8とは格段に違います。

 iPhoneSE第2世代の通信は従来のiPhone8で使用できたnanoSIMに加えて、eSIMが同時に利用できます。例えばeSIMで楽天モバイルをメイン回線にしておいて、ドコモの最安プランをnanoSIMにして、同時に通信しておくと楽天モバイルの現在の弱点である通信エリアをドコモのサブ回線でカバーできます。

メイン回線(eSIM)サブ回線(nanoSIM)
楽天モバイル 20GB以上:最大3,278円ドコモ 0.5GBプラン:550円/月
⚫︎通信無制限
⚫︎通話無料(楽天リンク使用時)
※通信エリアが稀に不完全でサブ回線が必要。
⚫︎通信エリアが広い
※楽天モバイルの通信エリアの不完全な部分をカバー
iPhoneSE第2世代(eSIM対応機種)ならではの賢い利用方法

 このような、消費者に重要な事実を伝えることなく、中古品を高額で販売している理由は、販売代理店では本体だけを購入される方がほぼいなく、通信契約を同時にするため、販売台数が少ないので販売利益を上乗せしているという店舗側の勝手な都合なのです。


まとめ

 1万円以上支払うのであれば、自分自身で価値や適正価格などを調べる努力を惜しまず、妥協することなく買い物上手になる習慣をつけましょう。

 うまく買い物をしている方を、何も行動しないで、うらやましく妬むのではなく、成功事例を教えてもらい見習いましょう。

  • 作成:令和5年7月17日
  • 文:能登健
  • 出典元:Apple、Google、docomo、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル、イオシス、じゃんぱら
  • 画像:ばくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)