【iPhone13の価格比較】大手3社の販売代理店は高額で複雑! お使いのiPhoneを使い続ける選択肢も!

735

 iPhone13シリーズが発表され、9月17日からApple Store、各大手キャリアショップで予約受付が始まりました。

販売価格は店舗によって異なる(割高多数)

 販売されるiPhone13シリーズは全てSIMロックがない同じものです。割高で購入しても特典はありません。

 この予約で確実に販売開始日の9月24日に購入できるかはわかりません。
 確実に購入したいがために、キャリアショップで割高な価格で購入して後悔しない様にしてください。

 キャリアショップ側が、通信契約をともなわない本体のみの購入を拒否する事は禁止されています。つまり違法行為になりますので、消費者側は自信を持って通信契約とわけて購入先の選択肢を増やして検討ください。※電気通信事業法

※価格調査日(9月19日)の時点では、Apple Storeなどメーカー希望小売価格で販売している一部の販売ルートでは、既に予約が多く、今後予約しても販売開始日の入手は困難になっています。

iPhone13、iPhone13miniの価格比較表

機種名と
ストレージ
Appleメーカー
希望小売価格
ドコモ
販売価格
au
販売価格
ソフトバンク
販売価格
楽天モバイル
販売価格
iPhone13
128GB
¥99,800¥11,1672
↑割高
¥115,020
↑割高
¥115,920
↑↑最高値
¥98,800
★Appleと同額
iPhone13
256GB
¥110,800¥125,136
↑割高
¥128,970
↑割高
¥129,600
↑↑最高値
¥110,800
★Appleと同額
iPhone13
512GB
¥134,800¥164,736
↑↑最高値
¥156,995
↑割高
¥157,680
↑割高
¥134,800
★Appleと同額
iPhone13mini
128GB
¥86,800¥98,208
↑割高
¥101,070
↑割高
¥101,520
↑↑最高値
¥86,780
↓Appleより安い
iPhone13mini
256GB
¥98,800¥120,384
↑↑最高値
¥115,020
↑割高
¥115,920
↑割高
¥98,800
★Appleと同額
iPhone13mini
512GB
¥122,800¥151,272
↑↑最高値
¥143,040
↑割高
¥144,000
↑割高
¥122,800
★Appleと同額
※表示内容は、令和3年9月19日のオンラインショップの価格です。販売代理店では別途に、頭金、手数料などの諸費用などが発生する場合があります。

iPhone13Pro、iPhone13ProMaxの価格比較表

機種名と
ストレージ
Appleメーカー
希望小売価格
ドコモ
販売価格
au
販売価格
ソフトバンク
販売価格
楽天モバイル
販売価格
iPhone13Pro
128GB
¥122,800¥142,560
↑割高
¥143,040
↑割高
¥144,000
↑↑最高値
¥122,800
★Appleと同額
iPhone13Pro
256GB
¥134,800¥165,528
↑↑最高値
¥156,995
↑割高
¥157,680
↑割高
¥134,800
★Appleと同額
iPhone13Pro
512GB
¥158,800¥197,208
↑↑最高値
¥185,015
↑割高
¥186,480
↑割高
¥158,800
★Appleと同額
iPhone13Pro
1TB
¥182,800¥226,512
↑↑最高値
¥212,920
↑割高
¥214,560
↑割高
¥182,800
★Appleと同額
iPhone13ProMax
128GB
¥134,800¥165,528
↑↑最高値
¥156,995
↑割高
¥157,680
↑割高
¥134,800
★Appleと同額
iPhone13ProMax
256GB
¥146,800¥182,160
↑↑最高値
¥170,945
↑割高
¥172,080
↑割高
¥146,800
★Appleと同額
iPhone13ProMax
512GB
¥170,800¥213,048
↑↑最高値
¥198,965
↑割高
¥200,160
↑割高
¥170,800
★Appleと同額
iPhone13ProMax
1TB
¥194,800¥243,144
↑↑最高値
¥226,870
↑割高
¥228,240
↑割高
¥194,800
★Appleと同額
※表示内容は、令和3年9月19日のオンラインショップの価格です。販売代理店では別途に、頭金、手数料などの諸費用などが発生する場合があります。

価格比較の考察

 キャリア各社の販売価格を比較すると、これまでの販売台数やキャリアの契約者層に応じて、各社の意図をプラスした価格設定になっている様に見えます。
 ドコモとauは、今回の販売台数が多く見込める機種を他社より割安にして通信契約の移動を模索しているように見えます。
 ソフトバンクは、利益を確保するために販売台数が多く見込める機種をあえて割高にして、以前の複雑な購入方法を更新することで通信契約を継続する禁止行為である「いき過ぎた囲い込み」を折り込み済のように見える通信会社もあります。※電気通信事業法
 楽天モバイルでは、契約者数を増やすために、Appleのメーカー希望小売価格と同じ価格にしているように見えます。

 キャリアショップの割高に設定されている価格は、Appleのメーカー希望小売価格より割高です。

販売代理店は、都合の良い価格だけを表示して、「他店のことはわかりません」と一般的にネットで調べればApple Storeのメーカー希望小売価格くらいはすぐにわかることでも、一切知らないことになっています。

各販売店などの「いわゆる実質負担金」の困難な達成条件

 法改正の施行により、令和3年10月からの販売開始される新機種は、原則SIMロックが禁止されます。
 それに先立ってiPhone13シリーズはSIMロックがない状態、すなわち全く同じiPhone13シリーズを、各販売店などで異なる価格と条件で販売されます。

実質負担額は返却が条件で、計算の基となる価格設定が高額過ぎる!

 楽天モバイル以外の既存の通信キャリアの販売ルートでは、Apple Storeのメーカー希望小売価格設定に大幅に上乗せして、残価設定分割支払いや、残債免除分割支払いで、複雑な達成条件をタイミング良く満たした場合のみ販売店での表示のあった「いわゆる実質負担額」となります。
 消費者には実質負担額が返却を条件としている支払いプログラムの詳細が理解できないまま契約することが多く、タイミング良く返却出来ずに購入当初に表示されていた「実質負担額」を上回った高額支払いになります。

 ドコモ、au、ソフトバンクでは、iPhoneの販売価格に大幅な利益を上乗せしています。消費者はAppleのメーカー希望小売価格と比較して困惑してしまいがちですが、実質負担額の達成には返却義務がありますので比較の対象外です。

 また、楽天モバイル以外の通信キャリアでは、iPhone13シリーズの購入時に、5G大容量プランを勧誘してくる可能性が多いにあります。令和元年の法改正で通信サービスと端末購入は完全分離されており、店舗側が端末のみの購入を拒否する事は禁止行為に該当します。

 消費者保護ルールをよく知らないでiPhone13を購入しに店舗へ訪れると、購入に際して消費者のニーズに合っていない大容量の通信プランを契約させられる被害が想定されます。これも禁止行為に該当します。

 今回のiPhone13シリーズを購入して2年を超えて大切に使うのであれば、Apple Storeか楽天モバイルで購入する以外の選択肢は、支払総額が単に割高になりメリットはありません。
 他の機種でも同様の場合があるので、必ず注意深く使用期間などをイメージして比較検討しましょう

総務省は、iPhone13シリーズの販売開始に先だって、利用者のニーズを踏まえずに大容量プランやオプションを勧める「適合性の原則」違反や、通信契約のない端末のみの購入を拒否するなどの「通信料金と端末代金の完全分離」違反について、「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」にて、違反情報の情報提供窓口を設置しています。

購入店舗(ルート)など分割支払い購入プラン名称分割手数料分割の条件分割支払いプランの概要iPhoneの返却義務返却後の継続契約
Apple Storeペイディあと払いプランApple専用なし24ヶ月までに支払いを完了販売価格を全額を分割で支払う購入するため、
対象外
なし
ドコモショップなどいつでもカエドキプログラムメーカー希望小売価格に、かなり割高な上乗せした
高額な価格設定に、実質的な手数料が含まれている
① 販売価格から残価を差し引いた支払額を分割払いにて支払う
② 23ヶ月までに返却
購入時に、12〜24ヶ月後の引き取り価格を残価設定し、
販売価格との差額分を分割支払い
返却義務ありなし
auショップなどスマホトクするプログラムメーカー希望小売価格に、かなり割高な上乗せした
高額な価格設定に、実質的な手数料が含まれている
① 販売価格から残価を差し引いた支払額を分割払いにて支払う
② 23ヶ月までに返却
購入時に、12〜24ヶ月後の引き取り価格を残価設定し、
販売価格との差額分を分割支払い
返却義務ありなし
ソフトバンクショップなどトクするサポート+メーカー希望小売価格に、かなり割高な上乗せした
高額な価格設定に、実質的な手数料が含まれている
48回分割払いの契約で、24回目の支払い完了以降に返却24〜47回目の返却時の残債を免除返却義務あり返却後は次回購入の
義務がある
楽天モバイルショップなど楽天モバイルiPhone
アップデートプログラム
返却時に事務手数料(3,300円)① 48回分割払いの解約で、24回目の支払い完了以降に返却
支払いは楽天カードに限定
25〜47回目の返却時の残債を免除返却義務ありなし
販売ルート別の「いわゆる実質負担額」の達成条件

仕組みが理解できない分割払いは、高額な被害に!

 上記の表の内容の分割払いは複雑で、仮に実質負担額で購入契約しても、この先のことはわからないのが人生です。当初の実質負担額の通りに返却ができなくて、結果的に全額を分割払いすることになります。

 事業者側は、消費者が当初の実質負担額で利用できななくて、全額負担するだろうと最初からわかっているのです。
 事業者側は、消費者にとって、いくらまでなら毎月の支払いとしてイメージしやすいかを、2年前のiPhone11シリーズ以降に複雑な購入プログラムを開始して、購入契約しやすい価格帯をじっくりと時間をかけて探っていたのです。

 同じ商品なのに、割高な全額を支払うのであれば、わざわざ割高な価格設定をしているドコモ、au、ソフトバンクなどで購入する理由は何もありません。
 全く同じ商品でアフターサポートは全てAppleが対応するので、Apple Storeか楽天モバイルで購入で購入するのが経済的に負担が少なく複雑なプログラムにも振り回されなくて済みます。

一般に、分割払いは高額な商品の購入に利用します。当然ですが分割払いにして、毎月の負担は少なくなりますが、割賦販売契約(分割払い)の総額は高額です。

 単純な分割払いなら消費者も毎月いくらを通信料金に上乗せして支払うのか理解できますが、ドコモ、au、ソフトバンクの3社の購入プログラムは、一般の消費者には「わかりにくい」と思われます。
 したがって、「理解できない契約はしない」の原則から、完全に理解できずに、わかったつもりで購入契約をすると、高額な被害になる場合がありますので、十分に注意してください。

 iPhone13シリーズに限らず、旧機種など実質負担額になどの達成困難な価格表示で検討するよりも、現実的な長期利用を優先した検討をするのも良いかもしれません。

違法行為が横行している販売代理店の実態

 同じiPhone13シリーズを販売してるだけなのに、価格がかなり異なるのは、消費者がよく知らないことにつけ込んだ、通信キャリアの販売代理店が通信契約とセットで販売しやすいように、誘導しているのです。これは「いき過ぎた囲い込みの禁止」で法的に禁止されています。

 ですが、消費者側が知らないとつけ込んで、禁止行為であろうが、販売代理店の多くが売り上げ目標を優先して、勧誘や契約をしているのです。

 事業として違法行為を繰り返し継続的に実施している場合は、反社会的な事業活動にて収益を得ている事業者となり、政府(総務省)は通報窓口を設置して、情報提供を呼びかけています。

 現場の違法行為の実態を調査するために、政府(総務省)は、通報窓口を設置し、情報提供や通報を呼びかけ、行政指導や行政処分などの調査をしています。

お使いのiPhoneのソフトウェアアップデートで対応で乗り切る!

 現在、iPhoneをお使いの方はお分かりだと思いますが、Appleのアフターサポートであるソフトウェアアップデートにて購入後も機能は継続的に向上していきます。

 バッテリーの性能が低下すれば交換すれば機種変更より圧倒的に安くなります。

 画面が割れた場合の修理費用も、機種変更する金額に比べたら、圧倒的に安いのです。

 iPhoneは4年以上使用できるものとして考える選択肢が、環境とお財布に優しいかもしれません。


まとめ

 新しいiPhoneや5G通信が、今までと生活スタイルを大きく変えるのかどうかというと、メーカーも通信会社側も、高性能を活用した便利なサービスを打ち出せてなくて、消費者側は購入する動機を見出していません。

 高性能化でメーカー希望小売価格が以前より上がって、10万円程度になっています。10万円程度の物を2年ごとに消費することは、かなり家計の負担になります。

 今お使いのiPhoneをソフトウェアアップデートで、大事に使い続ける事がお財布に優しい選択であると考えます。

  • 作成:令和3年9月19日
  • 文:能登 健
  • 出典元:Apple、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル
  • 画像:ぱくたそ、いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)