【スマホ契約の消費者トラブル通報】 政府(総務省)がスマホや携帯電話の契約で、携帯販売代理店での高額プラン誘導などの通報窓口を設置

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 政府(総務省)は9月10日、携帯電話の販売代理店(キャリアショップ)で高額な料金プランに誘導する販売などが見られた場合、匿名で通報できるWebフォームを設置しました。
 新しいiPhoneが発売でキャリアショップへの来店客が増える時期を控えている時期に、販売の現場にて法令が遵守されているかの実態把握、さらに消費者保護につながることが期待されます。

 携帯電話事業者の看板を掲げる「キャリアショップ」は、消費者とって身近な窓口としての役割を果たしています。キャリアショップの99%は、販売代理店によって運営されていますが、今後携帯電話の必要性がますます高まる中、消費者がそこで安心して契約等を行えることは非常に重要です。

 しかし、一部の販売代理店において、消費者のニーズを丁寧に確認しないまま契約を結ぶ、法令に違反した対応を行うといった事案が見られ、それが、電気通信事業者と販売代理店との間の委託契約に起因する場合があるとの声がありました。

 本情報提供フォームは、こうした販売代理店における不適切な行為や、それを助長していると思われる電気通信事業者の評価指標、指示、圧力、不作為等があった場合に、その情報を総務省に提供していただくことを目的として設置したものです。

 なお、提供していただいた情報については、必要に応じ、消費者庁や公正取引委員会とも共有します。

出典元:総務省 携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口https://www.soumu.go.jp/form/common/agencyinfo_form.html

高額プランや不要なオプション契約への誘導などの被害を報告可能

 政府の総務省が設置した「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」は、携帯電話販売代理店(キャリアショップ)における不適切な販売行為を匿名で通報できるWebフォームです。
 「窓口」は、総務省の有識者会議「消費者保護ルールの在り方に関する検討会」の報告書公開に合わせて設置されました。

 Webフォームでは、情報の種別として、利用者のニーズを踏まえずに高額な大容量プランを勧める適合性の原則違反関係」、通信契約がないと端末の販売を拒否するなどの「通信料金と端末代金の完全分離違反関係」などについて、具体的な違反の内容を報告できます。※電気通信事業法違反疑い行為です。

 後に総務省から連絡しても良いかを選択でき、連絡を受けても良い場合は「氏名(任意)とメールアドレス」か「氏名(必須)と電話番号」の入力が必要ですが、連絡不要の場合は連絡先や氏名の入力は不要です。

なんとなく騙された感があり、納得できない場合は、販売代理店や通信サービスを監督する総務省が用意した、このWebフォームで報告することをお勧めします。
違反行為に泣き寝入りはいけません!

新しいiPhoneシリーズの発売前に、消費者に消費者トラブルの実態を調査

 携帯大手の看板を掲げるキャリアショップの多くは、販売代理店によって経営されています。その経営は、携帯大手の評価目標達成時に支払われる報奨金(配当利益)を頼りにしているのが実態です。

 公開された報告書では、総務省が販売代理店に実施した調査で、4割以上のキャリアショップ店員が、携帯キャリアからの評価基準を達成するために来店客のニーズを踏まえずに高額な料金プランの勧誘をしたことがあると回答したことを踏まえ、携帯キャリアによる販売代理店の評価基準見直しが必要と指摘しています。※電気通信事業法違反疑い行為です。

 9月には新しいiPhoneの発売が見込まれており、来客が増える時期にあわせて、各キャリアショップでも契約獲得に力を入れる時期だけに、「通報窓口」の存在が消費者の不利益になる販売手法への抑止力となることが期待されます。

オンライン専用新プランから、高額プランに誘導する手法も問題に

 2021年春に、オンライン向け新料金プランのサービスが開始されると、新料金プランの看板を掲げて誘客し高額な料金プランを勧める販売手法(おとり広告に類似する)を、「ahamoフック」「povoフック」として携帯キャリアが販売代理店に指示していたことが問題化していました。

 6月には、公正取引委員会もキャリアによる代理店への評価制度見直しを求める報告書を公開しています。

キャリアショップ(販売代理店)での複雑な販売手法は、現実には継続している

 新しいiPhoneの発売開始を前に販売代理店では、従来機種(iPhone SE第2世代)の販売価格を大幅値引きする告知表示が多く見られます。

 ですが、複雑な通信契約とのセットが条件が前提であり、本体購入だけを申し出ると担当者が何度も変わり、結局は明確な返答もされないまま本体購入を諦めさせるような対応が多く見られます。※筆者の複数店舗での調査(令和3年9月実施)による。

 本体のみの購入が可能とは記載していても、実態は、他社からの乗り換えなどの条件を満たさなければ、販売代理店での優先度は下がり、消費者があきらめて購入をやめるか、妥協して条件を受け入れるなど、消費者なら不利益につながるような販売手法がされていることがありました。


まとめ

 携帯電話やスマホの年間支払額は、民間の保険への支払いを超えつつあり、家計を圧迫しています。
 ですが、複雑過ぎてよくわからないので、金額が多くても興味が持てないため、被害の自覚がないことが現状です。

 消費者が自発的に他社比較などを含めた定期的な契約プランの見直しが本来は必要ですが、「関心がない」、「忙しい」、「めんどう」、「複雑すぎてわからない」、「先延ばし」という理由を探しては、自分自身が被害にあっている不都合な現実に向かいあうことから避ける方が少なくないのが現状です。

 スマホなどの通信サービスを月額支払額で考えるのでれば、収入(可処分所得)に占める割合を理解して、自分自身で改善に取り組むことが、一人ひとりの健全な経済的な暮らしを目指すことにつながります。

参考リンク

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  • 作成:令和3年9月11日
  • 文:能登 健
  • 出典元:総務省
  • 画像:いらすとや、ぱくたそ
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表、ファイナンシャル・プランナー、グラフィック・デザイナー、エンジニアリング・アドバイザー、システムアドミニストレーター、相続診断士、お客様対応専門員(CAP)、消費者啓発活動ボランティア、課題解決型・組織横断型地域ボランティア