【怪しい電話に注意】 預貯金詐欺にご注意!

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預貯金詐欺とは

 詐欺グループから被害者の固定電話に電話がかかってきて、最終的に被害者の預貯金から金銭を騙し取ろうとする特殊詐欺を、総称して預貯金詐欺と呼びます。

預貯金詐欺の詳細

 警察官、銀行協会職員等を名乗り、「あなたの口座が犯罪に利用されています。キャッシュカードの交換手続きが必要です」と言ったり、役所の職員等を名乗り、「医療費などの還付があります。カードが古いので、カードを取りに行きます」等と言って、暗証番号を聞き出しキャッシュカード等をだまし取る(脅し取る)手口です。

役所や銀行がキャッシュカードの暗証番号を聞いたり、 自宅までキャッシュカードを取りに来ることは絶対にありません!

特殊詐欺とは

 特殊詐欺とは、犯人が電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れる等と言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪(現金等を脅し取る恐喝や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る詐欺盗(窃盗)を含む。)のことです。

特殊詐欺の手口は、下記の10類型に分類されます。

  • オレオレ詐欺
  • 預貯金詐欺
  • 架空料金請求詐欺
  • 融資保証金詐欺
  • 還付金詐欺
  • 金融商品詐欺
  • ギャンブル詐欺
  • 交際あっせん詐欺
  • その他の特殊詐欺
  • キャッシュカード詐欺盗

大阪府内の特殊詐欺発生状況

 大阪府内では、大阪府警察の特殊詐欺認知件数の中で預貯金詐欺の被害件数が最も多く、特殊詐欺全体の65歳以上の高齢者の被害者の割合が83%(うち、男性:22%,女性:78%)で、預貯金詐欺の65歳以上の高齢者の被害者の割合は97%(うち、男性:15%,女性:85%)となっています。

 コロナ禍で、高齢者の集いなど中止で悪質商法の被害防止のミニ講座がない状況が1年ほど継続して、気が緩んでいる方もおられるかもしれませんが、残念ながら詐欺グループにはチャンスになっています。引き続き周囲の方とも連携して警戒を継続することを心がけましょう。

有効な対策例

 在宅している高齢者などを狙ったさまざまな詐欺の多くは、共通して高齢者などの自宅の固定電話に着信することです。

自動通話録音機能や着信拒否機能などの防犯対策機能付き電話機が被害の未然に防ぐ事に、一定の効果があります。

 実際に筆者の離れて暮らす親の自宅には、防犯対策機能付き電話機を設置して、不審な着信を全て着信拒否し、電話勧誘などもなくなりました。

防犯対策機能付き電話機の着信拒否機能とは

 警察や自治体から提供を受けた迷惑電話番号情報と、全国のサービス利用者からの通知情報をもとにしたデータベースから、迷惑電話番号リストを定期的(毎日深夜帯)に自動でダウンロードして電話機に登録されます。
そのリストの番号からかかってきた電話は、呼び出し音を鳴らすことなく自動で着信拒否します。
※利用には、着信した電話番号が表示されるナンバーディスプレイの契約が必要です。

以前の参考記事

まとめ

 コロナ禍で不用不急の外出自粛が続いており、在宅時間が増えています。ですが、電話は外部につながっていますので、電話機を防犯対策機能付きに変更するなど、防犯対策をしっかりとして、特殊詐欺の犯罪被害から身を守りましょう。

怪しい電話があった場合には、あわてずに一旦、警察相談ダイヤル(#9110)か、消費者ホットライン(188)へ電話相談しましょう。

関連リンク

  • 作成:令和3年2月4日
  • 文:能登健
  • 出典元:大阪府警察
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表
    大阪で活躍する消費者問題と、デジタル分野に詳しいファイナンシャルプランナー
     
    主にスマホ乗換相談事業者として、消費者に寄り添った対応で、利用プランと支払い額の最適化を実施し、余分な支払いを削減している。
     
    化学プラント設備メーカー、産業用エンジンメーカーの商品開発(防災用発電設備)のプロジェクトリーダー・マネージャーなどを経て、現在に至る。
    課題を解決するために、問題を深掘りし、組織を横断して、さまざまな問題に対応し、解決へ導くことをライフワークとしている。
     
    ファイナンシャルプランナー(国家資格:FP技能士)、情報処理技術者試験 初級システムアドミニストレーター(国家試験)、相続診断士(相続診断協会)、お客様対応専門員(消費者庁後援)、色彩検定2級(文部科学省後援)
    デジタル推進委員(デジタル庁)、食品ロス削減推進サポーター(消費者庁)