携帯電話の解約時の引き止め手口に注意!

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 新年度がスタートして、携帯電話の料金プランの見直しが気になります。
 毎月支払う携帯電話料金が収入額の5%を超えていませんか?
 そうなると実質賃金の可処分所得(各種税金や社会保険料を除いた所得額)が減っていく中、増大する携帯電話料金などの固定費の見直しに着手する良いタイミングかもしれません。

 携帯電話料金の見直しで加入者が他社に移転する際に、電話番号を変更せずに電話番号を持ち出せる制度があります。MNP(Mobile Number Portability:携帯電話番号ポータビリティ)は国内では2006年10月24日から実施されました。
 これは、飽和状態にある携帯電話市場で、新規加入者の増大が見込めなくなり、電話番号を変更しなくても他社に契約変更が可能になる市場競争の原理を活性化させるものです。
 近年は、このMNPを条件に特定のスマートフォンの販売価格を安くしたり、多額のキャッシュバックをしたりと、従来からの加入者が高く費用を負担しなければならない状態が継続しています。

 どこの通信事業者もMNPで転出する、すなわち加入者が従来の通信事業者との契約を解約し、他社の加入者になる事を防ぐためのMNPの予約番号を受け取るために電話をすると、かなり引き止める策が実施されています。

通信事業者の引き止め策の例

① 今回はどちらへ転出されますか?

→ 次の契約する事業者を、伝える義務は無く、予約番号を発行する時に決めていなくても問題はない。
 これはアンケートと称した事業者によるマーケティングリサーチで、回答しないと話を進められないのは、消費者の選択の自由を著しく妨害する行為です。ですが、回答しないと進めてくれないので、「これから考えます」と回答してください。

② 違約金を一括で来月に請求させていただきますがよろしいですか?

→ 消費者に違約金というペナルティをチラつかせる事により解約に対して精神的な罪悪感を与える行為です。ここで一旦冷静になってください。
 移転することで年間節約額が違約金の支払いを上回る場合は、全く気にすることはありません。

③ 端末(スマートフォンなど)の残債がありますが、一括支払いしていただきます。

→ 購入したものなので支払い義務があります。移転によって年間節約額が残債を上回るのであれば、全く気にすることがありません。
 ここでSIMロック制限解除しておけば、他の通信事業者のSIMカードでも利用可能になります。
 ですが、Androidスマートフォンやいわゆるガラホは、SIMロック解除した場合でも携帯電話の使用している周波数が通信事業者によって異なる場合があるため、使い物にならない場合が多く、また内蔵ソフトもその通信事業者がカスタマイズされているものが予めインストールされているものが多く、困難を極めます。
 iPhoneの場合はSIMロック解除をすれば他社で利用することは利用です。サポートは今まで通りAppleが対応しますので問題ありません。
 この辺りが割高なApple製品のブランド品としての安定感です。アップデートもAppleが実施しますので、継続的にされます。お気に入りの iPhoneの電池交換は5400円から可能です。
 ※Androidスマートフォンの場合はアップデート対応は販売開始後18ヶ月、修理受付期間は販売開始後3年間となっています。買い換えることが前提となってます。

④ポイントが消滅しますがよろしいですか?

→ 今まで貯めていたポイントが貯まっていた事すら知らない方は無視してください。ポイント利用方法が、普段の日常の生活スタイルに組み込まれていないからです。
 またポイントには失効期限があります。無理に使わなくても大丈夫ですが、担当者によっては「◯◯◯◯ポイントを捨てる事になりますよ!」とお人好しで心配しているのかよくわかりませんが、過激な発言をされる方がおり引き止めるに必死になる場合があることも事実です。

⑤ 今なら特別に機種変更に利用可能なポイントを差し上げる事ができますが、それでも解約なさいますか?

→ MNPで転出する加入者に対して突然発生するポイントです。既に移転先でかなりの節約メリットがあり、端末もiPhoneで機種変更の必要がない計画がある場合は、無視してください。
 事業者側の目的はポイントで機種変更する事で、さらに長期契約につなぎとめるための手口です。

⑤ MNPの予約番号は有効期限がありますので、期限が過ぎれば再取得していただく必要がございます。

→ これは当然のことで、予約番号が発行されたら速やかに転出先での移転契約が必要です。
 ですので期限内に利用するのであれば問題ありません。また再取得も可能なため全く問題ありません。


まとめ

 消費生活の固定費の見直しで、消費者の選択の自由を妨害する行為など、事業者側が消費者に対して不利益な行為をすることは禁じられています。
 この様な事案が必ず発生するので、不信や不快に感じた場合は、最寄りの消費生活センターへ相談してください。相談する事により情報が記録されて、消費者庁に統計情報として上がり、是正措置が検討されます。

 このように、かなりの金額の損失があるような言い回しの引き止め策は、一般消費者であれば踏みとどまります。ですので不安な方は消費生活のアドバイスが可能な方を同席していただく事をお勧めいたします。

  • 作成:平成31年4月18日
  • 文:能登 健
  • 絵:いらすとや
能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表、ファイナンシャル・プランナー、グラフィック・デザイナー、エンジニアリング・アドバイザー、システムアドミニストレーター、相続診断士、お客様対応専門員(CAP)、消費者啓発活動ボランティア、課題解決型・組織横断型地域ボランティア・政策提案型ボランティア