【誤情報で健康トラブル】 美肌効果やダイエットなどで、根拠のない広告が急増!
意図的にインターネットはで、はびこる誤った情報
インターネットの広告で、「美容効果がある液とうたった商品」を厚生労働省の承認を得ないで、あたかも薬用化粧品で法指定の効果を表示して販売している事案が急増しています。
「有名なスキンケアクリームと、ある液体を混ぜて使用すると簡単に肌シミが消える!」というウソの悪質な広告で、根拠のない情報が拡散
美肌効果の例は、花王のニベアクリームに、無許可で販売している液体を混ぜて、肌シミがある部分に使用すると肌シミが消えると、捏造した画像などを使って、効果があるように消費者を騙して商品を販売しています。
有名化粧品と使用することで、健康被害などのリスクを考えさせないようにした悪質な事案です。
ニベアクリームの販売元である花王の公式Twitterでは、他の商品と混ぜての使用をしないように、注意喚起をしています。
「有名な食品で、簡単にダイエットの効果が得られる」と、捏造記事で情報が拡散
ダイエットの例は、パインアメの名称を利用したダイエット方法の、違法なインターネット広告があります。
パインアメの販売元のパイン株式会社は、公式ツイッターにて関係のない違法なダイエット広告や捏造した体験談のサイトが存在している事実を注意喚起しています。
捏造した情報をインターネットで広告する目的とは
この手の悪質なインターネット広告は、一般消費者の「達成したい欲求」と、情報の出典元などに関心がない一部の「情報リテラシーが低い」消費者をターゲットにつけ込んで、過激な内容の広告で収入を得ることを目的としています。
インターネット広告には、3種類の事業者が絡んでおり、①広告主は、②広告掲載会社にインターネット上への広告掲載を依頼します。広告を掲載する③アフェリエイターと呼ばれる広告収入目的のウェブサイト管理者などの中には、①広告主と結託して捏造した体験談の記事などを掲載し、広告表示回数や広告クリック数、広告商品の販売数に応じて①広告主から②広告掲載会社を通じて、報酬が支払われます。
①広告主は、捏造記事などで広告収入を得る③アフェリエイターが存在していることで、①広告主の騙す目的の成功率が高まります。
あやしい不確かな情報の対応は拡散しない
化粧品を製造販売する場合は、厚生労働省の許可が必要ですので、そもそもが違法です。
また騙す目的で捏造した画像などを使用し、その情報を公共性の高いインターネットへ表示し、社会を混乱させる可能性があることから、詐欺や傷害偽計業務妨害などの罪に問われます。
この手の誤った無責任な情報の危険性は、悪質業者が発信した誤った情報が、伝言ゲームのように内容が変わって口コミで広がり、健康被害が発生して、安易な考えで被害が拡大する可能性があります。
あなたがもし誤った情報を他の方へ伝えてしまったがために、他の方に健康被害が発生する場合があるのです。
まとめ
現在、政府はこのような広告などを規制する準備をしていますが、規制前の悪質業者の駆け込みで、根拠も効果もない情報があふれかえっています。
インターネットを活用して、誰でも簡単に情報発信ができる時代ならではの悪質な事案ですが、インターネットを利用する一般消費者側は、情報リテラシーを身につけて、日常的に根拠のない誤った情報を区別していかなければなりません。
不確かであやしいと感じたり、都合が良すぎるような情報で悩んだりした場合は、消費者ホットライン(局番なしの188)へ相談してください。
参考リンク
- 厚生労働省 化粧品・医薬部外品等ホームページ:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/keshouhin/index.html
- 作成:令和3年12月20日
- 文:能登 健
- 出典元:花王、バイン、厚生労働省
- 画像:いらすとや、ぱくたそ