【節電プログラム】デジタル技術を活用して、自発的に節電し、特典を獲得しましょう!
ご存知ですか?「ディマンド・リスポンス」
小売電気事業者が、エネルギー需要のひっ迫等の状況を踏まえ、デジタル技術を活用して電力利用者へ電力の需要状況に応じたタイムリーな節電要請をおこなう仕組みです。
これにより、電力利用者は自発的に節電を実施することができ、その達成度合いに応じて、利用料金支払いにも利用できる特典などを獲得できます。
ディマンド・リスポンスを一例として、電力各社がさまざまな「節電プログラム」を実施しています。
今冬の電力供給は、政府、電力会社において、引き続き供給量の確保に最大限の努力を行っているものの、厳しい見通しです。加えて昨今の国際情勢により、石油、天然ガス、石炭等の調達リスクの高まる中、電気を効率的に利用することは、日本全体にとってのメリットに繋がります。
国民・事業者の皆様におかれましては、節電・電気の効率利用を促す取組「節電プログラム」へのご協力・参加をよろしくお願いいたします。
ディマンド・レスポンスを活用して「MY電チェック」をはじめませんか?
電気をどれだけ使っているか。月々の料金で、なんとなく把握する方も多かったのではないでしょうか。ディマンド・リスポンスにより、スマートフォンなどで、ご家庭の電気使用量をこまめにチェックできる電力会社も増えています。
無理のない節電のために、まずは知ることです。あなたもMy電チェック!
国の節電プログラム促進事業
本施策の目的は?
今冬の厳しい電力需給が見通される中、供給力の確保に加えて、需要面の対策として、電力需給ひっ迫時に、簡単に電気の効率的な利用を実施いただけるよう、環境を整えることが重要です。
本事業では、少しでも多くの国民や企業の皆様が、電気の効率的な利用に取り組んでいただけるよう、官民連携して電気の効率利用関連サービスへの登録支援等を目的としています。
補助対象者は誰か?
補助対象者は小売電気事業者等です。具体的には、小売電気事業者に加え、小売供給契約の締結の「媒介」、「取次ぎ」または「代理」を行う事業者、高圧一括受電事業者(一括受電により最終需要家に対して供給を行う事業者)が対象です。
なお、補助対象者は今後追加される可能性もあります。
需要家はどのような特典が得られるのか?
2022年12月31日(土)までの間に、小売電気事業者等が提供する冬の節電プログラムに参加表明した需要家は、小売電気事業者等を通じて、低圧(50kW未満)の需要家(家庭等)は2,000円相当、高圧/特別高圧の需要家(事業者)は20万円相当の特典が得られます。
なお、冬季に実際に節電を行った需要家に対する特典の支援については、現在、制度の詳細を検討中です。
冬の節電プログラムには、どのように参加表明すれば良いのか?
参加登録は、契約している小売電気事業者の案内等にしたがっていただくこととなりますが、例えば、電子メール、チャットツール(LINE、SMS等のメッセージアプリ)、小売電気事業者等の節電プログラムサイト、電話といった方法で参加表明を行うことが想定されます。
まとめ
東日本大震災に端を発した、原発事故を繰り返さない安全対策が検討され、原子力発電所は新規制基準で運用するようになりました。
現在では原子力発電所の稼働台数が西日本の関西電力、四国電力、九州電力の60Hzエリアに集中しています。
東日本の50Hzエリアでは稼働に必要な審査を満たした原子力発電所はありますが、現在は稼働に至っておらず、この冬に電力不足の懸念があります。
また、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した、世界的なエネルギー不足による価格の高騰で、火力発電所の発電コストが上昇してあらゆる産業と市民生活に影響を及ぼしています。
再生可能エネルギーである太陽光発電では、必要とされる電力量を安定した品質で供給することが困難です。
つまり、電力を利用している事業者や消費者などの需要家が、電力のひっ迫が懸念された場合に速やかに節電対策が実施できるように、日頃から節電について取り組める対策を検討して実施することが求められています。
節電対策を講じることで、結果的に省エネにもつながり、従来の電力の使い方を大きく見直す機会にもなります。
とはいえ、デジタル技術を活用して、電力消費を減らす工夫をすることは、ある程度の電気工学やデジタルリテラシーが求められますので、全国民には困難です。
また、高騰している電気料金の補填にも満たない利益の提供ですが、社会に省エネルギーや効率化が求められてから電力の需要は増加していますので、国民の意識を変えるためにもこのような取り組みが必要になります。
日本人が先進国の中で極端に苦手な「課題解決能力」や「生産性」、「効率化」が求められるがゆえに、最初からあきらめ責任転嫁する周囲の同調圧力に影響されずに、継続的な変化が求められています。
利益の提供が必要な方は、契約している電力会社が節電プログラムを実施しているか確認して制度を活用しましょう。
節電効果による電気料金が下がることや、今後の省エネ化に活用できますので、利益の提供の有無に関わらず、無駄な電力消費を減らす一人ひとりの取り組みは今後も継続的に必要とされています。
参考リンク
- 節電プログラム ディマンド・レスポンス:
https://setsuden.go.jp
- 作成:令和4年11月22日
- 文:能登健
- 出典元:経済産業省 資源エネルギー庁
- 画像:いらすとや、ぱくたそ