【検討注意】 オンライン専用のスマホ通信料金プランの確認ポイント

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 大手3社(ドコモ、au、ソフトバンク)からオンライン契約•対応専用の低価格なスマホプランが発表され、3月から開始されます。

 これは、第4の本気の事業社ともいえる楽天モバイルが自社回線にて参入して、既存の大手3社の料金プランをおびやかす存在になったためです。

 楽天モバイルは通信エリアは急拡大中で今は大手3社のようには使えませんが、通信無制限、通話無制限(専用アプリ利用の場合)で月額2,980円と破格の条件です。

 今の状況や将来的な契約者数の増加を危惧して、大手3社は対抗プランを揃って発表しました。細かい条件は割愛して、同条件では3社は同じであり、決して公正な競争とはいえません。

 利用者(消費者)の皆さんは、安くなったが同じように見えて、何が特徴か分かりにくく、さらに契約がオンライン限定など、特殊でややこしくなったと思います。
 先延ばしにしていた通信料金の見直しの障壁になり、妥協して(あきらめて)従来通り店舗で提案される内容を理解できないまま契約して、なんとなく納得できていない支払いを継続することになります。

通信サービスの信頼性(通信品質)

 通信サービスでの最も大事なポイントは、通信の信頼性であり、通信エリアが広いか、確実につながるかなどの“通信品質”です。これは各社は人口カバー率で公表しており独自には正直に公表していません。
 通信サービスを監督する総務省の資料によると、アンテナの基地局数が掲載されていましたので、現状で最も多く利用されているLTE・4Gの基地局数を抜粋しています。

  • ドコモ:24.9万局
  • au:17.8万局
  • ソフトバンク:17.2万局
  • 楽天モバイル:0.4万局
根拠資料:令和2年度 携帯電話及び全国BWAに係る 電波の利用状況調査の評価結果 令和3年2月 総務省の資料抜粋

 これを見ると、つながりやすさではドコモが圧倒的に信頼性があることがわかります。新しい低価格料金プランで、「安心の◯◯回線」と表記がありますが、この基地局の格差を見るとドコモ以外には通信エリアに対して「安心」という言葉は誤用としか思えません。

 特にauとソフトバンクは、さまざまな通信制御(速度制限)やテザリング制限をして回線がパンクする事を回避していますが、同じ価格帯であれば同じように設備を増強できていたはずですが、消費者への快適な通信サービスには還元されていません。
 さらにUQやワイモバイルなどの低容量ブランドで消費者を搾取して、誇大広告や親会社の投資事業などへと予算を持っていき、消費者不在の事業になっているようです。

 楽天モバイルは、アプリで通信に問題がある場所を簡単に連絡できるので、その情報をもとに効率的な計画で今年の夏頃までに、人口カバー率97%を予定しています。

オンライン契約や対応について

 大手3社が発表したオンライン契約専用の低価格な料金プランは、既存のショップでの対応をしないことで、代理店への配当利益を削減したので、低価格が実現できています。
 したがって、従来の料金プランのように店舗へ行く必要もなければ、待たされることもなく、不要な勧誘もありません。

 このオンライン契約専用プランは、ある程度の自己解決の経験やスキルをお持ちの方を対象としているため、現状の全ての利用者(消費者)が新しい料金プランに変更できるとは言い切れません。
 各社に対応している機種や、対応させるためのSIMロックを解除する方法などを調べ自己解決し、さまざまなオンライン手続きの経験があり、現在は楽天モバイルや他のMNVOなどプランでのご利用をされている方を想定しています

 大手3社は、オンライン契約専用の低価格な新料金プランの発表後に、従来の大容量などの料金の見直しをして新しく料金プランを設定して価格が下がっています。

ただし、これは自動的に価格が下がるのではなく、料金プランの変更が必要です

 オンラインか電話か店舗での料金プランの変更が必ず必要です。
 店舗へ行けばさまざまな勧誘を受けることになり、勧誘で契約して逆に月々の支払額が増額する事があります。それが代理店の仕事なので、店舗を利用せざるを得ない方は注意が必要です。
 消費者団体などは、電気通信事業法で禁止されている勧誘や説明、契約などの悪質な禁止行為の被害にあわないように注意を呼びかけています。

↑出典元:大阪府消費生活リーダー会 通信サービス全般で電気通信事業法で禁止されている勧誘などの行為
※画像をクリックするとPDFが開きます。

 一方、楽天モバイルはオンライン契約が中心ですが実店舗もありますので、どちらも選択できます。楽天モバイルの料金プランは1種類しかありませんので、現状の5Gも上乗せ料金なしの「Rakuten UN-LIMIT V」から、新しい1GBまでは無料で通話無料の「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」への移行は自動的にされます。

Rakuten UN-LIMIT Ⅵの料金プランの内容

 楽天モバイルの新料金プランの月額料金は、通信量に応じて階段状になっていて、使いすぎても無制限の2,980円になります。以前は2,980円で無制限のみでした。
※楽天回線エリア外では、5GBまでが高速で利用でき、超過後は無制限で中速の最大1Mbpsで利用できます。

  • 1GBまで:無料(通話、SMSは無制限)※専用アプリ楽天リンクを使用
  • 3GBまで:980円(通話、SMSは無制限)※専用アプリ楽天リンクを使用
  • 20GBまで:1,980円(通話、SMSは無制限)※専用アプリ楽天リンクを使用
  • 通信無制限:2,980円(通話、SMSは無制限)※専用アプリ楽天リンクを使用

携帯電話番号転出サービス(MNP)について

 通信サービスの会社を変更することでメリットがある事が理解できたけど、電話番号が変わると困る場合は、携帯電話番号を転出する制度をご利用ください。

 令和3年4月からは電気通信事業法の法改正で、利用者(消費者)がMNPを利用して転出する相談などの意思表示があった場合からは、一切の引き留めは禁止され、転出にかかる手数料はオンラインでは無料、店舗では最大で1,000円となります。

 携帯電話番号に付いているメールアドレス(キャリアメール)を変更したくないと思ってらっしゃる方は、制度改正でメールアドレスだけを残すサービスが今後利用できますが、別途料金が必要になります。

 キャリアメールは、さまざまな所へ登録しているので登録変更が大変だからとおっしゃる方が多いですが、迷惑メールが圧倒敵に多いことも事実です。大量の迷惑メールで必要なメールが埋もれてしまうこともあります。迷惑メール対策用の有料サービスがあったりと、キャリアメールがある事で費用が膨らんできます。

 そもそもキャリアメールの費用や迷惑メール対策で振り回されている時間が無駄と思いませんか?無料で取得できるGoogleのGmailを活用すれば、迷惑メールは仕分けしてくれます。

 また高級ブランド店などで登録するメールアドレスは、AppleのiCloudメールか、GoogleのGmailのみになっていたりしていますので、キャリアメールは、国内の既存大手3社のサビがついた既得権益になっている状態ですね。 

  • Gmailについては下記に記事がありますので、ご確認ください。

楽天モバイルの料金プランだけが、自前の基地局の設置費用がかかるのに、異常に低価格なことに疑問を持たれていませんか?

 楽天モバイルの楽天グループは、独自の経済圏(エコシステム)を既にあり、楽天市場や金融機関、ポイント利用、QR決済サービスの楽天ペイなど、既に社会に浸透しているので、その経済圏への入り口として利用して他の楽天のサービスすることで、楽天グループとしては問題がないと筆者は見ています。

 余談ですがソフトバンクグループのQR決済サービスのPayPayがTVCMが多く、店舗側の決済手数料などが全て無料をセールストークに、個人事業主の店舗に大規模な営業を仕掛けていた時期がありました。ですが、2021年10月1日から店舗側の決済手数料は有料化される事が決まり、導入した事業者では信頼関係が崩壊したとの理由で解約が相次いでいます。TVCMも以前よりかなり少なくなり、キャンペーンへの資金の底が見えてきた状態です。
 ソフトバンクの手法は従来から、Yahoo!BBのADSLのモデム配布など無料で試用させて、本格的に運用を始める頃にキャンペーン終了として有料化して、“信頼関係”というハシゴを外すのが特徴です。ビジネスでお付き合いするためには、適度な距離感で依存せず信頼関係を保つ事が必要です。
 ソフトバンクエアーなどでも同様のトラブルは相次いでいます。

 実は、QRコード決済で最も使われているのは、楽天ペイでありポイントなど独自の経済圏や顧客を既につかんでいたことで、大規模なTVCMをする事なく、消費者に選ばれているのです。
 誇大広告ばかりしている組織と、消費者に選ばれている実績のある組織とでは、結果に差が発生するのは当然です。

それならどうすればいいの?

 大手3社が身を削って低価格な料金プランを発表し、楽天モバイルなど新しい選択肢も増えました。事業者側が企業努力にてサービスの質を上げて低価格を実現したわけですから、利用者である消費者側が歩み寄って理解する事になります。

 オンライン契約の理解をあきらめると、今後は店舗での設定などは別料金になりますので、理解をしない事で、経済格差が発生します。オンライン契約専用の低価格な料金プランに移行した事で、2年間で10万円以上の節約が可能になり、2年ごとに新しいiPhoneが購入できたりします。そこまでくると、生活格差も発生します。
 これは現実に起きている話で、企業努力の次は利用者である消費者が理解努力を怠ることで、生活格差に直結する時代になっていたのです。

  • 総務省の携帯電話ポータルサイト(暫定版)については下記に記事がありますので、ご確認ください。

まとめ

 既存の大手3社に、新規事業者の楽天モバイルが参入した事で、市場競争が活性化して消費者に選択肢が増えました。これをただ第三者的に喜んでいるだけではなく、活躍するために理解努力をする生活スタイルの変容が求められます。

 日本は先進国でありながら、過去30年はIT分野で他国より成長が著しく遅れ、国民の理解度も低く、理解できない事が当然という同調意識が強く、真面目に調べて節約した人は特異な人のような扱いを受けるようになりました。
 大多数の人は現実逃避して変化や進歩に対して面倒やストレスと感じ拒絶し、生活に大きく直結する事でありながら無関心になり、利害関係なく真面目に節約できる方法を教える人はほとんどいなくなりました。したがって現実問題と向かい合う事を苦手とする軟弱な国民風土を作ってしまったのです。

 それが生活格差を生み出しており、心の豊かさなどに影響しています。コロナ禍でデジタル化が一気に迫ってきて導入せざる得なく、今後は以前のようには戻りません。したがって消費者として支払い内容について理解をする努力を怠ることは、今後の生活にさまざまな支障をきたす事になります。数年単位で見積もると数十万円の差額が発生するのですから、その分は余分な労働や収入で支えなければなりません。生活スタイルを時代とともに変える事は、最終的には本人の自由ですが、周囲と連絡がうまく取れなかったり、経済的に周囲に迷惑をかける事は本人の自由の領域を逸脱しており、他人に迷惑をかけている事になります。

 この内容が気付きになって、ご自身のために前向きに取り組んでいただけるようになれば幸いです。

関連リンク

⚫︎総務省 携帯電話ポータルサイト(暫定版):
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_denwa_portal/index.html

  • 作成:令和3年2月15日
  • 文:能登健
  • 出展元:総務省、大阪府消費生活リーダー会、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクグループ、楽天グループ

能登 健
  • 能登 健
  • オフィスまちかど 代表、ファイナンシャル・プランナー、グラフィック・デザイナー、エンジニアリング・アドバイザー、システムアドミニストレーター、相続診断士、お客様対応専門員(CAP)、消費者啓発活動ボランティア、課題解決型・組織横断型地域ボランティア