DVのお悩み、ひとりで抱えていませんか?
内閣府では、DV専用の相談専用のウェブサイトがあります。
匿名で、あなたのDV被害の悩みを、専門の相談員に相談できます。
★電話とメールでの相談は、24時間受付対応されています。
★チャット相談は、12時〜22時の間で受付しています。
あなたが配偶者やパートナーから受けている様々な暴力(DV)について、専門の相談員が一緒に考えます。
内閣府 DV相談プラス
「これってDVかな?」「暴力を振るわれている」「今すぐパートナーから逃げたいけどどうしたらいいの?」「自分だけでなく子どもたちのことも心配」など、どんなご相談もお気軽にご連絡ください。
ドメスティック・バイオレンス(DV)とは
「ドメスティック・バイオレンス」とは、英語の「Domestic Violence」をカタカナで表記したものであり、略して「DV」と呼ばれることもあります。
「ドメスティック・バイオレンス」が何を意味するかについて、明確な定義はありませんが、一般的には「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者からの暴力」という意味で使用されます。
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」(略称:「DV防止法」)においては、被害者を女性に限定していませんが、DVの被害者は大半が女性となっており、一定数の割合で被害者が男性の場合もあります。
暴力の形態
一口に「暴力」といっても様々な形態が存在します。これらの様々な形態の暴力は単独で起きることもありますが、多くの場合は何種類かの暴力が重なって起こっています。また、ある行為が複数の形態に該当する場合もあります。
身体的暴力
身体的暴力とは、殴る・蹴るなど直接的に有形力を行使するものであり、刑法204条(傷害)や刑法208条(暴行)に該当する犯罪行為です。これらはたとえ配偶者間で行われたものであっても、処罰の対象となります。
- 殴る
- 蹴る
- 平手で打つ
- 物を投げる
- 首を絞める
- 物を壊す
- その他の物理的な暴力や、それに準ずる行為
精神的暴力
精神的暴力とは、心無い言動などにより、相手の心を傷つけるものです。後述する経済的暴力や社会的暴力についても、精神的暴力の一部とする分類法もあります。
精神的暴力については、その結果としてPTSD(外傷後ストレス傷害)に至るなど、刑法上の傷害とみなされるほどの精神障害に至れば、傷害罪として刑法上の処罰の対象となり得ます。
- 何を言っても無視する
- 口汚くののしる
- 脅す
- 恥をかかせる
- その他の侮辱や人格否定、脅迫などの恐怖感や屈辱感を受ける行為など
性的暴力
性的暴力とは、嫌がっているのに性的行為を強要したり、中絶を要求する、避妊に協力しない、といったものです。
- 性的行為の強要
- 避妊に協力しない
- ポルノを無理やり見せる
- 弱みにつけ込んだ合意のない性行為など
経済的暴力
経済的暴力とは、相手の経済的な自由を束縛する行為であり、主に次のようなものがあげられます。
- 生活費を渡さない、懇願しないと生活費を渡さない
- 金銭的な自由を与えない
- 外で働くことを禁じる、仕事を無理やりにやめさせようとする
- クレジットカードを含む借金の支払いを払わされるなどの経済的な負担の一方的な押し付けなど
社会的暴力
社会的暴力とは、相手の社会との交流を不当に制限するものであり、例としては次のような行為があげられます。
- 人間関係・行動を監視する
- 家族や友人との付き合いを制限する
- 電話や手紙を細かくチェックしたりする
- 常に疑いをかけられ、プライバシーの配慮が無いなど
ドメスティック・バイオレンスのサイクル
暴力にはサイクルがあり、3つのステージを繰り返しながら徐々に程度が過激さを増していきます。
サイクルは繰り返しますので、被害者は反省してるから大丈夫と思い込みます。愛情があるが故に、冷静な判断ができません。
- 開放期:加害者は暴力を反省し、極端にやさしくなり、被害者は「こんどこそ暴力がなくなるのでは」と期待する。
- 緊張形成期:加害者が怒りっぽくなり、被害者はいつ暴力が起こるかと緊張する。
- 爆発期:加害者は激しい暴力をふるい、被害者は外傷を受け、強い恐怖、屈辱感を感じる。
- 1〜3の繰り返しが継続します。
DVが長期間化することの影響
DVが長期間継続して、日常化してしまうことで、つらくて周囲に相談していても、DV被害者の中で優先度が下がり、周囲に心配をかけているにもかかわらず、DV被害者がDV加害者を許容している状態になり、周囲を継続して不快な問題に巻き込んでいすことになります。すぐにDV専門窓口に相談しましょう。
また周囲からDV相談専門の連絡先などに相談することを何度も助言されているにもかかわらず、長期間化することで被害者が萎縮し、日常の一部となっていて、全く考えようとしないで、DVのサイクルの中に被害者が身を置き、DV加害者と共存している危険な状態が少なくない現状があります。
暴力の形態を問わず、DVは決して許される行為ではありませんが、全く相談しようとしない、日常的に課題解決への第一歩を踏み出さない被害者と、それに対して暴力を振るうDV加害者の2人の間で、何が問題なのかは周囲が理解できないものがあります。
ご自身で出来ない、話の整理をする意味でも、DV相談の専門員に話してみることを、されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
- これって以前から続いてるけど、DV被害なのかな…
- 怖くて一緒に生活できない…
- 子供のことが心配だから…
- DV避難場所について知っておきたい…
- つらくて、何から話せばいいのか、わからなくなってきている…
専門家に相談する事で、少し落ち着いて考えることになれる場合があります。
相談に関することは全て秘密は守られます。
電話やメールで履歴が残り、それが発見されると逆上してしまう恐れのある方は、履歴が残らないチャット相談をお勧めします。
まずは匿名でも構わないので、“相談する”という第一歩を踏み出しましょう。
参考リンク
- 内閣府 DV相談プラスのサイト:
https://soudanplus.jp
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- 作成:令和2年9月8日
- 文:能登 健
- 出典元:内閣府 DV相談プラス
- 絵:いらすとや